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その33
「……そうでしたか。いや誠に驚きました」年長の隊員が話す。さすがに王立警備隊の隊員であり、年長者だ。いつまでも下らぬ事にこだわってはいない。そこは素直に尊敬しちゃう。彼は若い隊員達に指示し、哀れな門番を拘束させる。両人に脇を抱えられた門番は力なく立ち上がった。そして意外な発言をする。
「待ってくだせぇ。確かに俺はこの服を盗んだ。でも違うんだ。盗むつもりなんて全くなかったんだ」門番が叫ぶ。「なにを言ってやがる。証拠は明白にあるじゃないか」若い警備隊員が彼をこづいた。「いや、違うんだ、違う」必死に抗弁をする門番。「確かにこの人の服を見た時、珍しいなぁって思ったよ」




