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その2
わりと大きな村のようだ。ローテルから聞かされている仕事料も結構いいし、金持ちの村なのかな。こういう村は、よそものを嫌う傾向が強いから気をつけなくちゃ。わぁ、いかにもって感じの門番が立ってるぞ、しかも二人で。あぁいうの苦手なんだよなぁ……。でも仕事仕事。贅沢は言えないか。
「や、どうもどうも。僕は決して怪しいものではありません」機先を制して僕は言う。だが案の定、村の入り口門番達は僕を疑いの視線で嘗め回した。う~、男に嘗め回されるのは趣味じゃないんだけどなぁ。疑いのまなこランランの彼らに身分証明証と、村からの依頼書を見せる。