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今、私は視られています

 まーちゃんへ


 お腹が空きました。


 一昨日に茹でたかなんかしたちっちゃいいも一個を食べただけだからだと思う。

 お腹が空きすぎて、夜中に目が覚めちゃった。


 他の奴隷の人たちは穏やかな寝息を立てている。


 私は部屋を抜け出して、廊下に出た。

 お腹が空きすぎて、フラフラだよ。


 ほら、あれだ。

 血糖値が下がってるんだよ。

 つまり、よくわかんない。


 今、このお城の中には色々な魔法が行き交ってるよ。えっとね、スパイの人が使う感じの魔法で、色々と探ってるみたい。


 ちなみに、今も視える魔法は発動されていて、じっとしてる。多分、寝てるか置かれてるんじゃないかな。


 私は外廊下を歩いている。


 私の真後ろに塔があるんだけど、その真上の部屋。えっと、お客様用の部屋だったかな。そこ。


 じゃあ、視える魔法はお客様かお客様の持ち物みたいだよ。


 私は塔を見上げた。

 なんか、動いた。


 やべー。人間だ。しかも、あれが視える魔法をずっと使ってる人だ。


 お客様がいるということは、近くに見張りの兵士もいるってことじゃんか。

 ということは、見つかったら殴られる。

 退散退散。


 視える魔法は今、私の心の中をじっと視てるよ。


 プライバシーの侵害かよ。

 でも、別にいいよ、視られるくらい。


 だって、まーちゃんじゃないもん。

 視られて困るもんないし。


 でも、まーちゃんは絶対、私の心を見ちゃ駄目。

 だって、恥ずかしいし、知られたくないことが一つだけあるんだ。


 それにしても、お腹空いたな。


 懐かしいね。

 お金なくて、お腹空きすぎて、結局、町を知り合いがいないかなって歩いたよね。


 知り合いに、お金借りようってしたんだよね。

 二人してスマホも止められちゃったから、町ぶらついて知り合いと偶然会う以外に金を手に入れる方法がなくなっちゃてさ。


 まあ、夕方になって、いつもの場所で、おじさん捕まえることができたから良かったけど。


 やっぱり、前日と前々日、おじさん活動サボって、ラウンドサウザントで遊んじゃったのが敗因だね。

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