とある共同体のとある異物
オトナの童話絵本風。
ですがこの作品は思想・宗教・国・団体・会社・組織等とは完全に関係がない、完全なフィクションです。
ここは争うし喧嘩もする。
誰かを悪く言って人の心を傷つける事もあるし、他人より上に立っていないと落ち着かない人もいる。
けれど本当に困った時には助けあう、そんな人達があつまって出来た共同体。
そんな平和とは言えないけど、それでもなんとかやれていた共同体に問題がおきた。
他人に言いにくい特徴や趣味を持った少数派がいるのだが、そんな人達を見た一部の人達が叫びはじめた。
「少数派を認めろ! 少数派の声を聴け!」
これに驚いたのは、声を上げた人達以外の全員。
少数派の存在を知っているし、普通に人として接してきたのに、今になってこんな事を言われても困る。
でもまあ、聞き流されてしまう小さな声を最大限拾い上げるのは間違っていない。
小さな声の中に有用なものがあるかも知れないから。
だからその叫びを受け入れたら、次は少し変わった。
「少数派にも人権を! 人権の下で我々は平等なのだから少数派だからと得られなかった利益を平等によこせ! 少数派の声を尊重するなら少数派の意見は絶対だ!」
意味が分からない。
元々人として接している。
なのに少数派にも人権とは?
頭を悩ませていると、共同体の中で考えるのが苦手な人達が、叫びに同調しだす。
この声を上げた人達に、その少数派の人達と大多数の人達が窘めようとしたのだけど。
「我々少数派の声を弾圧しようとする! あいつらは悪だ!レイシストだ!」
と、被害者ぶって声を大きくして叫ぶ。
なお本当の少数派は認めるだけ認めてくれたら、そっとしておいて欲しいと願っている。
だがその本当の少数派の声を無視するどころか。
「少数派に無理にそう言わせている! 圧政だ! 差別だ! 非人道的だ!」
と、被害者ぶって余計に騒ぎたてる。
その他人の話の聞かなさに嫌気が差して、放っておくことにした。
が、それがいけなかった。
声の大きい少数派の力が増していた。
「少数派に配慮しないとマスコミやSNSを使って、お前は差別主義者だと広めて、世間からの信用を無くしてやる!
差別してないと言うなら、我々の団体の人をコンサルタントとして雇え!」
などと、声が非常に大きくなっていた。
だがその声はいつの間におかしくなっていて、人として認めろではなく、この少数派の声を受け入れなければ人じゃない。 に変わっていた。
このおかしさ横暴さを指摘すれば、少数派の声が急に被害者ぶって、指摘した人を差別主義者だと弾圧する。
この自称少数派の声は、いつの間にか強大な立場を得ていて、手出しが難しくなっていた。
ここまで来て、共同体のはぐれもの。
自分の道にしか興味がない人で、近くに住む人達が馬鹿にしてきたり勝手に悪者にしてきたり物を盗まれたりしようが、やめてと言い返すだけで終わる変人。
が、やっとこの事態に気付いた。
切っ掛けは、その声の大きい少数派が、一方的に絡んできたから。
その少数派が言うには、少数派は以前お前にいじめられて言いなりにさせられた事があると。
だがこのはぐれもの、日記をつけるのが趣味で、その記録にはそんなのは書かれていない。
少数派が「それはお前が消したからだ」と言い張るが、はぐれものは消すなんてしない。 事故や他人が破いたとかで無くしたとしても、自分で消すなんてもったいなくて絶対にやらないから。
だから否定して撃退したら、少数派がお得意の被害者ぶって叫びだす。
こんな様子を見たはぐれものは、不思議と馴染みがあった。
この物言いに見覚えがあるのだ。
近所に住む人達が、揃ってこんな物言いをする。
この不思議な共通点が気になる。
気にはなるが、確証がないまま言っても、それは陰謀論として笑い飛ばされるのが見えている。
だからはぐれものは目に余る悪意を向けられない限り口を閉ざして、今も我が道を進み続ける。
やっぱり本文の平仮名以外の全てにルビを振るのは大変ですわ。
今後もあんまりやりたくない。
最近のアレは本当に目に余る。
西洋でやった悪事を日本の所為にして、歴史改竄とか本当にふざけてる。
んでやり口は近所のアレに酷似してて、酷い言いがかりに真っ当な物言いで言い返したら被害者ムーヴ。
多様性と言いながら、自身の主張以外は全て否定。 どこが多様性だ。
日本のアニメの吹替で、特定人種が声の役者に採用されないと差別だと騒ぎ、日本人のキャラで日焼けしたキャラを特定人種だと決めつけ、肌が黒いキャラがいないと勝手に人種を変えようとする。
宇宙人や異世界人にすら特定人種認定を施し、日本人は特定人種に強い憧れを持っているとアレな主張を繰り返す。
そのくせ、地球には白人と黒人しかいなくて、黄色人種の存在は無視する。
または都合によって黄色人種は名誉白人とか言う、ツイ◯ェミの名誉男性発言みたいな変な名誉枠を使う。
あげくの果てには、大きな声の少数派だったはずの思想の者が真っ当な指摘をした人達こそを大きな声の少数派とレッテル張りしだす、理由の分からん展開までやった。
なにあれ? いや本当に。
つーか権利だのなんだのの主張を少しずつ大きくしてって、異常に膨れ上がって、最後にはこちらの言い分を全部無条件で受け入れなさいってやつ。
いろんな分野にいすぎでしょ。
みんなして主語が大きくて、時間で更に大きくなっていって、メチャクチャな主張も繰り広げて、声だけ多数派っぽく見せて圧力をかけて事大主義化する。
そのどれもが真っ当な意見で返されるとみんな同じ被害者ぶって封殺圧殺にかかるとか、SNSで過ぎた主張して炎上すると鍵をかけて逃げる動きも全く同じ。
みんな同じマニュアルで動いてるんかね? 知らんけど。