雨上がりの朝に……キミはキスをくれた
R15は保険です(*^^)v
嵐の夜に
あの人の事を夢に見て……
夜明け近くまで
思い出し泣きをして
またキミのTシャツを
汚してしまった
お詫びに私を汚してと
素肌をLEDライトの下で晒したら
恐ろしく青くて
私は自分を恥と感じ
固く凍り付いた
そんな私を
蝋人形から
ほんの少し
抱き人形に戻してくれたのは
やっぱり
キミからの涙だった
ごめんね
ホントにごめん
私、キミを
いつもいつもいつも
いっぱいいっぱい
傷つける
今でもあの人の事を忘れられないくせに
キミの想いに甘えて
自分の中にポッカリ空いた
ブラックホールを
いっときだけ
キミに熱情を注ぎ込ませて
埋めようとする
狡い狡い狡い
オンナ
そう
物凄く始末の悪い事!!
私はオンナが捨てられず
「つい!」では無く
確信的に
シてしまう……
みっともない限りだ!!
ねえ!
なぜキミは
私を捨てないの?
こんな私に!
かくも優しいキミならば……
好きになってくれる娘は
いくらでも居るでしょ?!
キミの傍に“本当の人”が現れるまでは
いくらでも抱き人形で居てあげるからと
ボタンを引きちぎる様な勢いで
もう一度
胸を開いたら
キミ、震える指でそれを閉じ直して
涙模様で謝った
「ごめんね あなたと同じ様に 僕もあなたへの想いを捨てられないんだ」
こう言われて……
違う涙で
キミのTシャツを重ね汚しした
けれども
子守唄みたいに
キミが頭を撫でてくれるから
私、いつしか寝入ってしまった
夢の中で
悲し気な瞳のあの人に逢った
必死で抱き付いても
両腕は虚しく空を切り
喘ぐように求めた唇も
触れる間もなく
掻き消える
私
真っ暗闇の中で
なすすべもなく
泣き崩れていたら
微かに呼ぶ声が聞こえた
その声のありかを仰ぎ見たら
キミの腕の中だった
背中を支えられている強い腕も……
2枚分の布地を通しても余りあるキミの熱量も……
素肌で感じるいっときの悦びと思い込んでいた私の……
胸に新しい恋が芽吹いた
それはもう
ずいぶん前から
種は植わっていたのだろう
根付いてはいたのだろう
“お日様”だって
あなたの笑顔が十分に与えてくれたのだろう
なのに私は
あの人に涙を流すばかりで
この種に
少しも
水をあげなかったんだね
またも違う涙で……
キミのTシャツを濡らしたら
キミは私の乾いた唇に
温かなキスをくれた
そして私は
雨上がりの朝に薫る木々の様に
キミの鼻を
くすぐってみせた
清純な??しろかえでですから、ヒロインに入り込むのに時間が掛かり……
すっかり押してしまいました(^^;)
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