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リバティアスダイヴ ~カレナとナレカの仮想世界 カレナはナレカの世界を救うためゲームを作る~  作者: リバティ
第2章 ティアジピター編 ~ナレカとカレナの世界への侵略者~
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第84話 ナレカの世界の精霊


 森の中をしばらく進んでいると、光の塊が宙を舞い始めた。


「ここに飛んでおる者達が精霊じゃ。精霊は適合する者を選ぶ。

光の色の違いは属性の違いと思うておけばよい。まあ心配するな。

余程のことがない限り術者であれば、何かしらの精霊に選ばれる」


術者であれば、他に条件はいらないということだろうか?


「術者であれば? 澄んだ心で望まないと試練に選ばれないとかではないのですか?」


アタシの疑問をクラウドが代弁して聞いてくれた。


「善悪はあまり関係ないのう」


大丈夫なんだろうかそれで。


「クラウドさん、私達人間の尺度の善悪で考えても仕方がないですよ多分。

例えば人間の大量虐殺をした術者であっても精霊に選ばれるってことですね。

それはちっぽけな人間の歴史の出来事に過ぎず、精霊にとっては……

いや、うーん、世界とか神の視点から見れば些末な問題ってことですよ。

私達だって野原の羽虫がいくら死のうが気にしないでしょ?

まあ、今は残念ながらその羽虫に好き放題やられてる訳ですが」


カレナの言うことは一理あるかもと思った。羽虫云々はベラカスのことか。


「おいおい、極論が過ぎるぞ貴様。

人の死、つまり魂の行き来が大量に行われる様な出来事はさすがに大事じゃ。

精霊もそこまで命を軽んじてはおらんわ!」


「ほうほう、具体的にどれくらいで”大量”と判断されるのでしょうか?」


カレナが食いついている。この話そんなに面白いかな。


「その時のじょーきょーによって異なるじゃろう! 何なんじゃコイツは?

怖いわ! 対話の相手はワシではなく精霊じゃ、早よ行け馬鹿者!」


いい加減面倒くさくなったのか、エルフ長はカレナを突き放した。

無駄話をしている間に他の皆は精霊と触れあっていた。


 ジンギには雷の精霊、キズミには音の精霊が寄って来た。

また、クラウドやリマの周りには複数の光が集まっていた。


「ふーん、アンタ達分かってるじゃない。頼むわよ」


「ここまでしていただけるとは、何だか申し訳ないですね。よろしいのですか?」


クラウドは遠慮がちに周りの光に触れていた。


アタシのところには光と闇の精霊が来た。

カレナのところには他の皆と違う異質な精霊が来た様だ。


「カレナ一つだけぇ? 才能ないんじゃない?」


リマが煽っているがカレナはどうでもいいと思ってるのかスルーしていた。

過激なこと言いまくってたからじゃないかなぁ。


「ほう、時の精霊に選ばれたか。やはり異世界人は面白いのう。

それと同時に超面倒くさいが」


皆が得意とする属性に合った精霊が集まるんだろうというのは何となく分かった。

カレナは光かなと思ったけど、異世界人は違うのかな。


「何が出来るようになったのかは、まだ分かりませんけど、ありがとうございます」


アタシ達は深々と頭を下げた。


「少し慣らしをしたいですね。王妃、具体的に精霊と何をすればよいのでしょうか?」


「よかろう、訓練を始める。ついてこい」


クラウドの依頼で王妃は皆を誘導した。


「あ、エルフ長、改めてお願いがあるのですが」


カレナは真剣な顔でエルフ長に話しかけていた。


「なんじゃ? 貴様と話すと疲れるんじゃ。

1体しか選ばれんかったからって特別講義などないぞ?」


「いえ、そうおっしゃらずに。別の魔法を教えていただきたいんですよ」


「ふむ? 急に媚びて気持ち悪いのう」


「カレナ?」


「あーちょっと先行ってて下さい。エルフ長に話があるので」


どういうことだろうか? 短縮詠唱以外に何か目的があったんだろうか?

カレナを置いて私たちは王妃について行った。


「では、精霊との契約だが、得意な女神術をひたすら使え。女神技でもよい」


「は?」


王妃はものすごい雑なアドバイスをした為、皆固まっている。


「何を呆けておる? 精霊に自分の特技を見せてやらんと、どう力を貸せばよいか分からぬだろう?

敵はこちらで用意してやる。さっさと始めよ」


そう言うと、周りから試練で戦った木の魔物が大量に現れた。

皆それぞれ木の魔物と戦闘を始めた。



 訓練を始めて1時間が経過したが、まだ成果は出ていない。


「これ、普通に戦ってていけるものなのかな?」


アタシは疑問を口にした。何か特別なことしなくていいのだろうか?


「反復しろっつーなら分かりやすくていいじゃねーか。お前、しっかり見とけよ」


ジンギは精霊にそう言い放つと、木の魔物に切りかかりながら詠唱を始めた。


「轟雷!それは女神の制裁! こいつが俺の技だ。迅雷瞬突!」


バシュッ!バシュッ!


ジンギは迅雷瞬突で魔物を一体葬った。

すると、雷の精霊がジンギの周りを一周してジンギの体の中に入っていった。


「奴は分かりやすかった様だな。ほれ、分かるだろう? 精霊が準備をしているのが」


「なるほどな、確かに感覚で分かる。女神の制裁!女神技」


ピィィィン


ジンギは短い二言で神術付与まで完了させ、迅雷瞬突を放つ。

詠唱時間短縮の効果は大きい。2体目の魔物もすぐに葬った。


「なるほどねぇ、やり方は分かったよ」


「前衛の方が分かりやすいのかもしれませんね。僕等も始めましょう」


クラウドは女神銃を構えた。


ボンボン!


カートリッジに装填されたローフレアが放たれる。

いつもより弾速と威力が上がっているような気がする。


「威力が上がってますね。これも精霊の加護のおかげですか」


「うぬの武器は詠唱不要だからな。代わりに威力を上げたのだろう」


「へぇ。それって詠唱を短縮しなければ、威力の方を上げてくれるってことかしら?」


「左様、うぬは中々優秀だな」


リマは地水火風雷の短縮詠唱を会得した様だ。さすがは魔術師だね。


 他の皆も続々と短縮詠唱を会得していった。

けど、アタシはまだ会得には至ってない。こいうのいつも残っちゃうんだよね。

今までやってきた戦い方を一通り見せてるつもりなんだけどな。


「ナレカ、女神術と女神技両方使うな。まずはどちらかに絞れ」


王妃のアドバイスでアタシは戦い方を変えた。逆に混乱したらしい。

アタシは闇魔法に絞って修練を続けた。


「お、やってますね。皆さん会得したんですか?

あーあーナレカさんはまだっぽいですね」


ようやく用事が済んだのかカレナは合流するなりアタシを煽ってきた。

あの性格ホントムカつく。


「姉上に何を頼んでおったのだ? 素直に教えてくれないのは見れば分かるだろう?」


「はい。結局会得には至らなかったので、王妃にもアドバイス貰おうと思いまして」


何かを教えてもらいに行ってた様だけど、ダメだった様だ。


「あっはっは。大先生に直談判して失敗したんでしょ! 馬鹿みたい!

アンタが寄り道してる間にアタシはさらに強くなったわ。おら、女神の憤怒!」


ボン!


リマ見せびらかす様に短縮詠唱でローフレアを放った。

炎の塊はカレナの顔面のすぐ右をかすめていった。


「はぁ。善悪関係ないというのは本当のようですねぇ」


髪の一部がチリチリになったのを見てカレナは溜息をついた。


「うぬが選ばれてる時点で察しておろう?」


王妃も容赦がなくなってきた。まぁカレナの自業自得だろうけど。


「ぐぬぬ。で、ナレカさんは普通に戦ってるように見えますけど、あれが短縮魔法の修行なんです?」


「習うより慣れろなんだそうですよ」


カレナの疑問にクラウドが答えてくれた。


「さて、うぬは本体ではないから事情が違うからな。少し妾も見てやろう。

ナレカも丁度小慣れてきたところだしな」


「了解です。じゃあナレカさんも巻き込みましょう」


アタシの知らないところで何かやろうとしていた様だ。


「何する気よ? 短縮詠唱以外にもやりたいことがあったの?」


「はい。むしろ短縮詠唱は皆さんが使えるなら、私にとってはついでですよ。

私達には私達にしか出来ないことをしようと思ってまして。ちょっとこちらへ」


最後まで読んでいただき、誠にありがとうございます。

面白いと思った方は、いいね、評価、ブクマ、感想、誤字ご指摘、何でも結構ですので、いただけますと幸いです。

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