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リバティアスダイヴ ~カレナとナレカの仮想世界 カレナはナレカの世界を救うためゲームを作る~  作者: リバティ
第2章 ティアジピター編 ~ナレカとカレナの世界への侵略者~
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第79話 カレナとオフの皆


 約30分後、1台の車がオフィスにやってきた。

ロウガが車を運転して生徒達を連れて来たようだ。

ユウキが彼らを応接室まで案内した。


「いらっしゃーい。コーヒーでいいかな?」


「お構いなく。わざわざ時間を取ってもらって申し訳ない。

自分はチャリティーソードのリーダーで、日比野狼牙ヒビノ・ロウガと申す。

オフでは国語の教師をやっている」


狼牙先生は丁寧に頭を下げた。アバターと同じく堅物の雰囲気だね。


「どうもどうも、凛堂カレナです。銀次もオフで会うのは久しぶりだね。

で、マリちゃんとセナ君かな?」


「麻莉ですぅ。オフで会うのは始めてですねぇ」


「星凪です。カレナはなんか想像通りの感じだね!」


2人と会うのは初めてだけど、私も概ね印象通りだった。

さて、後は……


「お前、何か目の下のクマ濃くなってきてないか? 大丈夫かよ?」


「仕事柄仕方ないんだよ」


「それになんか痩せたか? ちゃんと飯食ってんのか?」


「ラーメンがっつり食べたよ!」


残り1名に挨拶する前に銀次がフランクに話しかけてくる。

――ぞわっ


 突如、ギンジの背後から悍ましいオーラを感じた。

瑞希は胡散臭い人物を見る目で私を見ていた。


「えっと、貴方が瑞希ちゃんだよね? 凛堂カレナです。初めまして」


「音羽瑞希です。随分と銀次に馴れ馴れしいようですが、どのような関係なんです?」


いや、私じゃなくて銀次が馴れ馴れしいんだよ!とツッコミたかったが、なんか邪悪なオーラを放ってるので止めておいた。


「私がゲーム作り始めの頃からベータテストに付き合ってくれたんだよ。

一応言っておくけど、狙ったりはしてないから、ね。ほら、銀次からも何か言って!」


私は銀次に助けを求めた。が。


「馴れ馴れしい!」


逆効果だったようだ。結構重そうな子だね。


「いい大人が未成年に依存して。銀次を腑抜けにしたのは貴方か!

性根を叩き直した方がよさそうだな」


え~、そう見えるの? オフの銀次のことなんか知らないよ。


「分かったからお前ちょっと黙っとけ。今日は真面目な話をしに来たんだ」


空気が変わった。皆深刻な表情をしていた。


「では、本題に入ろう。彼等は部活動でゲームをやっているのだが、先日リバティアスダイヴをプレイをしていた数名の部員が突如――」


狼牙先生は私達に先日学校で起きた事件の顛末を一通り説明をしてくれた。


「なるほど。部員達は完全に理性を失ってて普段の倍以上の力が出ていたと。

で、VRゴーグルを破壊したら暴走は止まったんですね。うーーん。

取りあえず、そのVRゴーグル持ってきてます?」


私は先生の説明を復唱しながら、起きた事件について整理した。


「全部壊した。何が起きるか分からないからな。突然爆発するかもしれないし」


瑞希はVRゴーグルの破片を机の上にばら撒いた。こりゃ酷い。

さすがに爆発はしないんじゃないかなぁ。あ、でも、熱くなったって話だっけ。

しかし、調べようにも粉々である。基盤部分は活きてそうなのもある。


「えっと、壊れた奴も回収します。ちなみに無傷の奴ないですかね……?」


「あ、私の奴ぅ、持ってきましたぁ」


麻莉が無傷のVRゴーグルを出してくれた。

その時――


「おい!やめろって!!」


瑞希が麻莉のVRゴーグルを破壊しようと、剣を抜こうとしたため、銀次が慌てて制止した。


「離せ! 君等はこれの危険性を目の当たりにしただろう? すぐに破壊しないと。

コイツ等は生徒を操って何かを企んでるかもしれないだろう」


そんな人を悪の組織みたいに言われても。陰謀論とか信じちゃう子なのかな?


「音羽、憶測で人を疑うのはいかんぞ。それに現状を見て見ろ。

無闇に剣を振ってるお前の方が危険人物だぞ」


「くっ」


そりゃそうだ。瑞希は言い返せなかったのか剣を納めた。


「あはは、中々物騒ですね。それ、まさか真剣じゃないですよね?

ともかくVRゴーグルはお預かりします。ユウキ、解析しておいて」


私はユウキにVRゴーグルを渡した。

剣にビビっていたユウキはゆっくりゴーグルを受け取った。


「それで、見解を伺いたいが、本当にVRゴーグルやリバティアスダイヴが原因だと思うか?」


狼牙先生は真剣な顔で聞いてきた。信じがたい話だけど状況的に否定はできない。


「このVRゴーグル自体は別の会社が作ったものですが、安全基準はクリアして市場に出てるものですし、装着した人が暴れ出すなんて、いくら何でもって感じですね」


「そりゃそうだわな。それこそゲームのやり過ぎってもんだろ」


銀次もツッコミを入れてきた。瑞希が顔をしかめて銀次を見ていた。


「なので、VRゴーグル自体は媒体に過ぎないでしょうから、問題はソフトウェアの方、

リバティアスダイヴは無関係ではないでしょうが、もっと直接的な何かな気がします」


私はふわっとした回答をした。

後は解析結果を次第だけど、暴走してないVRゴーグル調べても何も分からないだろうな。


「そうか、問題は今後我が校以外で暴走する者が出る可能性だが……」


「その可能性は否定できないので、勿論告知は出しますよ。

VRゴーグルが熱暴走する不具合が出てるそうなので、使用は控える様にと」


「一次対応としてはそんなところだろう。その後は解析結果が出てからか」


「しかし、そうすると、闘技場イベントはどうするか」


ベラカス対策を考えると戦力は集めておきたいから、できれば開催したいけど。

というか……。


「大会は会場借りて開催するので、最悪暴徒が出たとしても会場内です。

警備員が止めますよ。流石にそうそう暴れだすなんてことないと思いますし」


「そうか、ならばひとまずは問題はないか。

よし、今日のところはお暇しよう。時間を取ってくれて感謝する」


狼牙先生は一応納得した様だ。


「ねーカレナー、折角だから代わりのVRゴーグル貰えないの?」


「ゴメンね、さすがに会社の備品は厳しいかな」


星凪とそんな会話をしながら、私は彼等を見送った。


「銀次ー、瑞希ちゃん困らせんなよー」


「うるせぇ」


ずいっ。その瑞希が私の前に立ちはだかった。


「貴方が銀次をゲーム廃人にしたということは、よーく分かりました。

今後は不用意に連絡を取らないでいただきたい」


「はい……。だってさ銀次」


「だから、うるせぇって! お前もさっさと帰るぞ」


こりゃ相当入れ込んでるね。気を付けないと。

最後まで読んでいただき、誠にありがとうございます。

面白いと思った方は、いいね、評価、ブクマ、感想、誤字ご指摘、何でも結構ですので、いただけますと幸いです。

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