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リバティアスダイヴ ~カレナとナレカの仮想世界 カレナはナレカの世界を救うためゲームを作る~  作者: リバティ
第2章 ティアジピター編 ~ナレカとカレナの世界への侵略者~
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第76話 ギンジとミヅキとリバティアスダイヴ


 午後の授業は何事もなく進行したが、ゲーム部の事件は学校中で話題になっていた。

すぐに全校生徒にVRゴーグル使用禁止が通達された。


 保健室で眠っていた部員達は節々の痛みを訴えているが、軽傷で済んでいる。

銀次の予想通り当時のことは全く覚えていないようだった。


――放課後、銀次達は再び部室に集まった。


「部長ー、迷惑かけて本当にすみませんー。退部も覚悟しておりますー。

部長の首を絞めてたなんて、一生の不覚ですー」


「クビになんてしないよぉ。レア素材で手を打ちましょうぅ」


凶暴化した生徒達は泣きながら部長の麻莉に謝罪していた。

殺されかけてたのにメンタル強いなこの子。


「しかし、大変なことになったな。これを機にゲームは卒業したらどうだ?

この分だとゲーム部は廃部だろう? そもそも部として成立してるの不思議だったんだが」


瑞希は銀次達にゲームを辞めるよう促した。


「一応健全な部活動だったんですけどぉ。eスポーツの大会も常連ですしぃ。

学業だって疎かにしてませんん。ブーブー」


麻莉は納得できずに食って掛かっている。

健全ってこの子が言っても、過去の悪行考えるとあんまり説得力ないんだけどな。

ただ、学業に関しては学年首位らしい。瑞希より上だ。


ガラッ!


顧問の教師が入って来た。部員達の顔を順番に見てから口を開いた。


「全員いるな。職員会議が今終わったところだ」


「ねー先生ー、ゲーム部廃部なんですかー?」


星凪は縋るような目で教師を見ていた。


「いや、何とか説得して廃部は免れた。先生もゲームをする話をしたら驚かれたよ。

当然VRゴーグルの使用は引き続き禁止だが、リバティアスダイヴはアバターモード

でならプレイOKだ」


制約はあるものの部員達はひとまず安堵した。どうやって説得したんだろうか。

麻莉は主席だから、その辺りの温情だろうか。


 リバティアスダイヴにはプレイモードがいくつかある。

フルダイブモードは、VRゴーグルを使ってゲーム内に意識をダイブしてプレイする方式で、

意識とキャラクターが同化するため、ほぼ現実世界と同じように人体を動かせる。


 対してアバターモードは、従来のゲームの様に一人称、または三人称視点で

キャラクターを操作してプレイする方式で、キーボードやコントローラー操作で

パターン化されたアクションをするため、人体を動かすのに比べて自由は効かない。


ただ、フルダイブはなんか怖いとか、そこまでのめり込みたくないと言う人は一定数いて、

アバターモードを愛用しているプレイヤーも少なくない。


「素材集めぐらいならアバターモードでもいいよね」


「よっしゃ、フルダイブモード使えないのは残念だが部が存続してよかったぜ」


銀次は空いてる端末でプレイしようとしたその時――


ガシッ!


「待て待て、今日こそ君は剣道部に顔を出してもらうぞ。

昼間の体たらく、看過できないぞ。部活と道場で猛特訓だ!」


銀次は瑞希に二の腕を鷲掴みされた。

剣術をやってるからか結構な腕力の様で振り解けずにいる。


「痛ててて、いや、俺もう剣道部退部するよ! もーいいだろ!」


「黙れ! そんなのが通用すると思っているのか!」


銀次はゴネているが、瑞希は聞く耳を持たない。


「音羽、すまないが原田を連れていくの、ちょっと待ってもらえるか?」


顧問が銀次を連れて行こうとする瑞希を引き留めた。


「なぜです? 先生には関係ないでしょう」


瑞希は気に入らないという表情で対応した。


「いや、すまん。言葉足らずだったな。剣道部に連れてくのは構わないのだが、

その前に今回の事件の調査を正式に運営に話しておこうと思ってな。

普通に掲示板で問い合わせても取り合ってくれない気もするが」


「ん? カレナに言えばいいんじゃねーの? 俺はそのつもりだったけど」


ここで、ようやく私の名前が出て来た。


「カレナ? 凛堂カレナ殿か? 知り合いなのか?」


カレナ”殿”ね。何かつい最近そんな呼ばれ方した気がする。


「なーんだ、先生も知ってるんじゃないですか。

カレナとはリバティアスダイヴ立ち上げ前からの付き合いですよ」


星凪が補足した。彼等が私を呼び捨てにしている辺りで察した様だ。


「ふむ、どうやらリバティアスダイヴに関してはお前達の方が先輩の様だな」


そんな話をしていると、ふと、背後から邪悪なオーラが漂ってきた。


「おい! 誰なんだ、そのカレナとやらは?」


瑞希は、ものすごく機嫌が悪そうに聞いてきた。

ヤバイ、なんか修羅場みたいなんだけど。


「落ち着けって。カレナはリバティアスダイヴを立ち上げた運営の人だよ。

若いねーちゃんだけど、チーフとからしいぞ。ちょっと人間性がアレだけどな」


銀次が私のことを一応説明してくれたが、人間性がアレって何?


「そうか。ならば話は早そうだな。チャットを送れるか?」


先生の依頼で銀次は私宛にチャットを送った。


「あれ? 休暇中だから待てってさ。3日休めとか言われてるらしいな」


私は道楽社長の指示で3日休めと言われている。また今度ね。


「そうか、では、3日後に会うことにしよう。先生は仕事があるから戻るぞ。

それから銀次、ちゃんと剣道部に行くんだぞ。瑞希、悪かったな引き留めて」


「えー、先生一緒にプレイしよーよー」


星凪は先生を引っ張るが、「すまんな」と言って去ってしまった。


「よーし、みっちり鍛えてやるぞ銀次。性根を叩き直してやる」


「ちょっ待てって! お前等助けてくれー」


銀次は瑞希に連れていかれた。その後3日間、部活と道場でみっちり鍛えられたらしい。


最後まで読んでいただき、誠にありがとうございます。

面白いと思った方は、いいね、評価、ブクマ、感想、誤字ご指摘、何でも結構ですので、いただけますと幸いです。

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