表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
リバティアスダイヴ ~カレナとナレカの仮想世界 カレナはナレカの世界を救うためゲームを作る~  作者: リバティ
第1章 ティアマーズ編 ~カレナの魔物討伐シミュレーション~
20/100

第20話 ナレカとガーディアン


「ナレカ、助かったよ。今回はウォーミングアップだったんだけどね。

アンタがいれば、本番に挑戦できそうなんだけど、話の続きを聞いてくれないかい?

もちろんジンギもね。今度はいい額を用意できそうだ」


本番? 何のことだろうか。

どうやら目指すダンジョンはここではないらしい。

そういえば“手始めに”と言っていたか。


「分かった。俺は話を聞くぜ。他の奴らが参加するかどうかは内容次第だ」


ジンギはやる気らしい。アタシはどうしようか。


「アタシも話だけは聞いてみようかな」


「そう来なくちゃね。ティナマーズ遺跡と言えば分かるかい?」


「ティナマーズ庭園の奥にある遺跡ね。あそこ、入れるの?」


「あぁ知らなかったのかい? 何人もの冒険者が過去に挑戦してるんだよ。

あれは地下に何層も連なってる巨大遺跡なんだ」


 本で読んだことがある。当時は地上に建てられた城塞だったようで、

津波などの影響で時が経つにつれて徐々に地下に埋まっていったらしい。

既に入り口は埋まっていて入れないと思ってたけど、入り口が見つかったようで、

魔獣が活発になる前までは何人もの冒険者が中を調査したらしい。


「遺跡は20階層あると言われているが、過去の最高記録は半分の10階層目まで。

今ならもっと深くまで潜れるかもしれない。10階層目まではお宝はほとんど

取りつくされちまったが、そこから先はまだってところさ。今なら独占できる!」


あんまりお宝に興味はないんだけどね。

しかし先に行けてないというのは?


「10階層目から先に行くのに障害があるんでしょ? そこに何かいるの?」


「3体のガーディアンさ。これに悉くやられてんのさ。アタイ等も含めてね」


なるほど。要は強敵がいて先に進めないということか。


「取り合えずそのガーディアンを見てみないとね」


「なんだよナレカ、冒険とか遊んでる場合じゃねぇとか言いながら、やる気じゃねぇか。

お宝に興味が湧いたか?」


「別にお宝には興味ないけど、アイツこういうの好きそうだからね」


あのゲーマーさんにネタを提供してあげるとしようか。


「アイツ?。なんだかよく分からないけど、やるってんなら話は早い。

早速装備を整えて遺跡に入ろうか」


洞窟を攻略したパーティと同じメンバーで遺跡に向かう。


 一行は庭園の奥にある遺跡群の一角に来た。

一見何もないただの壁に見える部分が隠し扉になっているようで、

石の壁の一部分がシャッターのように上昇した。中から冷たい風が吹いてきた。


「へぇ、こんな風になってたんだ」


アタシはこの仕掛けを初めて見た。


「さて、行くよ。防衛システムは生きてるんだ。途中の階層でも敵が湧いてくるから気ぃ付けな」


それは面倒くさそうだ。一行は中を進む。

元は城塞だったというだけあって王都の城内によく似ていた。

ここからアタシは万能鏡に状況の記録を始めた。


「魔物はいねぇんだな」


「10階層目までは狩りつくしたからほとんど出ないよ。稀に迷い込んだのが出るぐらいだね。

だけど、防衛システムは倒しても時間が経つと復活するんだ」


「おいマジかよ。復活した奴らが追ってきたら挟み撃ちじゃねぇか」


それは勘弁してもらいたいんだけど。


「いいや、追ってはこないんだ。ガーディアンはテリトリー内しか行動しないようになってるんだろうね」


キズミは淡々と説明している。経験から言ってるんだし取り合えずは信じるか。

さて、そのガーディアンとやらだけど……


 廊下に均等に鎧が並べられている。この仕掛けはアタシでもすぐ分かる。

鎧に近づくと、鎧たちが動き出した。手には槍を持っている。


「これがガーディアンね」


「ガードソルジャーだ。ちゃちゃっと片付けるよ。関節部分を狙うんだ。

分かっちゃいるとは思うけど苦戦してるのはコイツ等じゃあない」


ガキン!

武器がガードソルジャーに当たり鈍い音が響く。


「手足を落としな! それでしばらく復活できない」


「ローフレア!」


ボン!


ガードソルジャーの武器を持ってる腕を吹き飛ばす。

腕が戻らないところをみると無敵と言う訳ではなさそうだ。


「おらぁ!」


ジンギは鎧の首をはねた。

ガードソルジャーはよろめいたが、明後日の方向に武器を振り回し始めた。

兜の部分が視界になっていたようで、それがなくなって見えないんだろう。


キズミ達冒険者一行は戦い慣れているようで、淡々と四肢を落として戦闘不能にしていく。


数分でガードソルジャー達を全滅させた。


「ふーっ、で? どれくらいで復活するの?」


「安心しな。1時間ぐらいはそのままさ」


それだけあればコイツ等のテリトリーから問題なく出られるだろう。

だけど帰りにもう一回やり合うことになりそうね。


 廊下の先の扉を開けた。


「ここは、執務室?」


「当時なんだったかは興味ないね。とにかくここにもお宝はないよ。

この先辺りでまたガーディアンが出てくるから備えな」


キズミ達は無視して先に進んでいった。


次の廊下には神官のローブが並んでいた。フードの奥に仮面をしている。

あぁ、これもか。


「ガードウィザードだよ。初級女神術しか使ってこないからさっさとやっつけな」


ガードウィザードたちは次々と火の玉を放ってきた。


ズバッ!


ジンギはフードを切り落とした。仮面が床に転がった。

ローブなので明確に四肢が分かりにくいが、フードと腕(袖)を落とせばよさそうだ。


 ここまでは、特に問題なく進んできた。

一定時間すると復活するのは面倒なんだろうだけど敵は強くない。

一行は問題の10階層目までたどり着いた。


大広間に装飾の派手な鎧のガーディアンが3体立っていた。

一人は剣と盾を、もう一人は斧を、もう一人は弓を持っている。

身長は3メートルぐらいある。人が装備する想定の鎧ではないようだ。


「さて、アレだよ。ガードナイト、ガードファイター、ガードハンターってところだね。

連携取ってくるから気をつけな!」


ガードナイトとガードファイターが近づいてきた。ガードハンターは距離を取っている。


ジンギがガードナイトに切りかかる。その後ろに回ってアタシは女神術の詠唱を始めた。


「水流、それは女神の号き…うわっ!」


ヒュッ!


詠唱中を狙ってガードハンターの弓が飛んできた。読まれてる。


「チッ!」


アタシは距離を置く。ガードハンターは追撃して来ない。

しかしガードファイターが真っすぐこちらに向かってきた。


バキン


「ナレカ殿は下がって! ここは自分が!」


キズミのパーティの男戦士が盾で防御する。

攻撃が重かったのか盾にヒビが入っていた。

ガードファイターは男戦士をそれ以上攻撃せず周りを牽制していた。


「野郎! 轟雷!それは女神の制さ…おわっ!」


ヒュッ!


またも詠唱中を狙ってガードハンターの弓が飛んでくる。

ジンギの肩をかすめたがダメージはそれほどでもなさそうだ。

弓に気を取られた隙にガードナイトが剣で攻撃してくる。ジンギは剣で応戦する。


こちらの攻撃が読まれており、優位に立てていない。

また、よく見るとジンギの剣もキズミの剣も刃こぼれしている。


「こりゃダメだね! 撤退だ!」


キズミの引き際は潔かった。


「何?おい!もう少しやれるだろ!」


ジンギは文句を言ってくる。


「帰りの体力残しておきな! ガードソルジャーが復活してるかもしれないんだ!」


体力に余力がある内に撤退しないと脱出できない。命あっての物種だしね。


 パーティーは撤退した。途中のガードウィザードは復活していなかったが、

ガードソルジャーは復活していた。

だけど、コイツ等を退けるのはそれほど難しくなかった。


アタシ達はそのまま庭園まで戻って来た。


「畜生、ナレカ居ても無理か」


大広間のど真ん中を陣取っている形だったから、透視投影で見て奇襲をかけるなどの策は講じられない。


「どうやら少し対策を練った方がよさそうね。数日待ってくれる?

折角だし、ナレカシミュレーション使ってみようと思ってね」


やられっぱなしで収穫ゼロなのはちょっとね。


「行けるのかい? 協力者が必要なんだろ?」


「そこは問題ないと思う」


アイツが食いつきそうなネタだしね。

アタシは意識体分離して庭園の魔法陣を通って向こう側に行った。


最後まで読んでいただき、誠にありがとうございます。

面白いと思った方は、いいね、評価、ブクマ、感想、誤字ご指摘、何でも結構ですので、いただけますと幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ