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無色の英雄~凡才が英雄へ至る道~  作者: オレオル
始まり
8/36

第7話

 リーネは王都に向かい、僕らは日常に戻り始めていた。あの別れから3日経ち、僕は親父の畑仕事を手伝っていた。今日はアリエも一緒に手伝ってくれた。僕はアリエと一緒に過ごせて最高の一言に限るが、普段は村の同い年の子どもと遊ぶことが多く珍しかったので、僕は少し驚いた。


 「今日は珍しいなアリエ、友達と遊ばなくてよかったのか。」


 僕は野菜に水をあげながらアリエに話しかける。するとアリエは土が頬に付いた顔をニコッとして僕に行った。


 「リーネおねえちゃんは遠くに行っちゃったんでしょ、だからおねえちゃんの代わりに私がお兄ちゃんを助けてあげるの!」


 僕はアリエを抱きしめたい気持ちを抑えながら、努めて平静を装い頭を撫でた。

 最近はアリエとずっと一緒だったので、リーネが王都に向かってしまったことに対する寂しさは、それほど大きな問題でもなかった。

 しかし、リーネとの約束を守るためにも僕は一刻も早く立派な冒険者にならなければいけないのだ。


「もういい時間だしお昼にしようか、今日はキールさんがくれたイノシシの干し肉とチーズをパンで挟んだ簡単サンドウィッチだ!」


 キールさんはこの村で猟師をしている人で親父の昔からの友達らしい。

 肉が少し余っているときに僕たちに内緒でくれるとてもいい人だ。

 普段は無口で村の人たちとほとんど話さない人だが、村のみんなのために貴重な肉を取りに行ってくれるすごい人だ。


 「いただきま~す!」


 アリエがサンドウィッチを口いっぱいに頬張る。

 今日はいつもの黒パンではなく、少し豪華に白パンにした。アリエに元気がなかったから労ってあげたいという気持ちで奮発したのだ。


 「ん~~~!!今日のサンドウィッチすっごくおいしいよお兄ちゃん!いつものパンよりふわふわしてて、お肉とチーズがもっとおいしく感じるの!」


 アリエが頬張った顔をこちらに向け、僕に満面の笑みを見せた。

 ここまで最高にかわいい顔を見たのは久しぶりで僕は心の中で発狂していた。


 「はっはっは!そうだろうそうだろう、お兄ちゃんの料理は世界一だからな!」


 僕とアリエはサンドウィッチを食べ終えて、残りの仕事に取り掛かった。






 親父の仕事の手伝いを終えて、家に帰る途中にキースさんやブレットさん、村の警備や森で狩りをしている大人たちが集まり、何かを話していた。

 最近、村の近くの森で魔物や動物たちがざわついているとキースさんがぼやいていたところを見たことがある。きっとそのことについてなのだろうか。


 「アレクとアリエは先に帰ってろ、俺はキースのやつと急な用事が出来ちまったからな、今日は俺が帰るまで絶対に家から出てくんじゃねぇぞ。」


 親父が真剣な顔をして、僕とアリエに言う。普段のおちゃらけた雰囲気とは違い、一言の反論すら許さないような気迫があった。


 「わかった、早く帰ってきてね。」

 

 僕とアリエは二人で家に帰った。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




 「首尾はどうだぁ。」

 

 「は、いつでも作戦開始できます。」


 「そうか……しっかしなんで俺様がこんなド田舎に行かなきゃいけねぇんだか、まぁ上の命令なら仕方ねぇけどよ。」

 「それはこの作戦が我らの計画において重要ということですよ。きっと上もあなた様の実力だから指名されたのでしょう。」


 「仕方ねぇなぁ、まぁぼちぼち始めるとしますかね……ちったぁ楽しめるといいんだがなぁ。」 


 



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次回でまたお会いしましょう!!


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