1-4《村岡光》
「駆が勝ったね。」
「ちぇー、そう言う能力かよ。」
「駆は能力を使ってないな。」
「どういう…。」
「光だな。」
「えっ!だって、、。あっ!あいつちゃっかり承馬の真後ろだ。」
ニヤッとワザとらしく口元を上げて晃樹を見つめる龍介。
「よーし、1年はダウンして!明日から本格的に始めるよ!」
《新芽寮\20:30》
遠方から来た龍介、晃樹は青葉学園の寮_今はこの2人しかいないが_に住んでいる。
ちなみに龍介は山口から晃樹は長野から来ている。
「村岡光か、何者なんだ。」
「んー、肉体的にもそんなだったし直感で注目してたけど本当に能力者なんだねー。」
「なんだよそれ。」
「まぁー、駆も注目してるんだけどね。あいつはすぐに強いとわかった。でも光の方はあの肉付きじゃ到底…。ま、その謎はもう分かったけどねー。」
龍介のダメなところは勿体振らすところだ。
(やれやれ)
そんなことを思いながらも晃樹は会話する。
《部室/20:00》
「何者だ?お前。」
暗い中そんな事を言ったのは駆。静かな声なのに部室中に響き渡るのはここがとても静かなことを表している。
「帝國学園、この中学校名を聞いたことはありますか。」
部室が暗いので本人の顔は見えないが声で彼が村岡光という事がわかる。
「知らん。俺はイギリスから来たからな。」
「そうですか。」
しばらくの間沈黙が続いた。
「で何なんだよ。それとお前は関係あるのか。単刀直入に聞く今日、能力使ったよな。」
「はい。使いました。というか貴方を試しました。」
「試した?」
「そうです。貴方があの人たちと勝てるかどうか。」
「話が見えてこないな。」
「先程言った中学校、帝國学園は今3年前に3人2年前に2人去年5人の現役高校生の中で10人の天才がいます。」
1拍置いて再び話し始める。
「彼らの能力は化け物です。しかし彼らは同じ高校にはいかずバラバラになりました。その1つに入っているのが世羅…。」
「俺に倒せって言ってんのか?」
「いえ、今日で確信しました。倒せな_」
「_倒すよ。」
2人とは別の声が聞こえた。
その声の元を2は見つめる。その正体はこの部の主将だ。
「先輩いつから。」
光の質問をさらっと無視し話を続ける。
「光、お前は勘違いしてるぞ。」
「え?」
「やっと分かったよ、君が何者なのか。君は帝國学園のたった1回しか試合に出なかったもう1人の天才じゃないかな。」
「……。」
「そーいうことかな。」
「はい、そうです。だからこそあの人たちの怖さがわかるんです!」
再び沈黙がこの場を支配する。
「1つ言っておく、帝國学園201期生つまりお前の2つ上の先輩_」
指をピンっと上に指して真顔で言う。
「その中に俺もいる。」