1-2《自己紹介》
《 放課後部室/14:50 》
「おい、返事がないぞ。1年、最初くらいはちゃんとしてよー。」
全員が何も言わない。とても静かだ。
「先輩、御言葉ですけど舐めすぎです。」
「舐めてなんかな_ 」
「_先輩の実力は知ってますよ、だけどむりです。」
静かな中やっと口を開いたのは1年生の大平 友和、そして龍介の返しを上から被せてきたのもこいつだ。
「まぁまぁ、2人とも騒ぎなさんな。龍介の言うことは分からんでもない。そして1年坊主のもだ。」
2人の間を割って入ったのが龍介の相棒とも言える晃樹。なのでかそれともそっちの方が興奮していたのか友和の方を少し抑えた。
「おい、お前の名前 なんだ?」
「大平友和。」
「友和、お前は正しい。青葉じゃ世羅に勝てない。でもな、今までそれをひっくり返してきたのが龍介だ。今は大人しくしていてくれや。」
「よーし、これで解決だな!」
とここで空気が読めないのが青葉の主将なのだ。
「取り敢えずはこれをほんの少し頭に入れておくだけでいい。そしてこのミーティングのメイン、自己紹介を行う。」
「では先輩たちから。」
「うっす、俺は中島晃樹。3年、成績はインターハイ行ったくらいだ。」
「こんちはー。田中 承馬、2年中距離走ってまーす。」
「こんにちは。藤長 惟喬です。よろしく。」
「とまぁーこんな感じ藤原はこの中じゃ1番背が高いかな187㎝だ。で、次は新入部員どぞ!」
「先程は失礼しました。大平友和です。中学も長距離で3000mは一応8分52秒持ってます。」
「どうも村岡 光です。僕も長距離をやっていました。よろしくお願いします。」
「こんちは。俺、山口 公平っす。1500mやってましたっす。」
「片岡 正樹です。サッカー部でした。都大路とかよくわかんないんで教えてください。お願いします。」
「栗松 秋です。3000mは9分3秒と友和には敵いませんがよろしくです。」
「河村 慎之介です。バスケ部でした。」
そして_
「宮野駆よろしく。」
龍介の頭に過ぎるこの名前。
入部届の字を見た時から何か確信していた。
(やっぱりこいつは、強い。)
「ぉぃ。」
「あー、よしこれで自己紹介は終わりだ。」
ジーと周りを見渡し1拍置いてからまた口を開く。
「今日は青葉伝統イベント 新入部員実力テストだ。」
「いや、まだ2年しか経ってないのに伝統って」
と、またここで友和が余計なことを言う。
「じゃーアップは各自で。それから承馬、お前も走れ。」
「え。」