表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Re/O  作者: たま。
第1章・異世界ヴァーニス
4/21

第4話・孤立の街Ⅱ

書き続けていないと元々ない文才がさらに劣化している気がします。

2016.01/03修正

マークした二箇所の間を⇒二箇所の起点を

2016.01/03上記の分の後に一文を追加

また、起点登録はギルド内で行えます。



 「どうなってんだ? これは・・・」

 「俺が知るかよ」

 「おいおいおいおいおい、これまずいって・・・」

 「待て俺、待て俺、こんな時は冷静に・・・」


 ボクはショックで絶句していたけど周りの人同様にかなり困惑していた。

出来る事ならば叫びたいと思っているけど、一応生物学的には女の子なのでそれは出来ない。

この分だと西門・南門も同じ状況と言えるだろう。

となると、”街”だけが転移している状況は非常に良くない。

周りにあった田畑は、このヴァーニスには転移していないという事で自給自足が出来ない状況と言える。

元プレイヤーと元NPCの農家の人から見れば己の死活問題でもあるだろう

また、道が消えているという状況を見るに隣町の場所が分らないという事でもある。

つまり、隣街に救援を求める事が出来ず、全てこの街の人間で解決しなければならない状況だ。


 「っ、どうしよ・・・」

 「そうだよ。 これからどうすんだ?」

 「どうするって・・・、俺達で何とかするっきゃねぇだろ」

 「ぉう、こうしちゃいられねぇ。 傭兵ギルドへ行くぞ」


 ボクの呟きに呼応するかの様に周りの人達が慌しく動き始める。

ボクも何時までも動揺している訳にも行かない。

この街の行政とうか騎士団では、この事態を対処するのは難しい。

だけど、ヴェユスは傭兵の数ではどこにも負けない。

恐らくは、傭兵ギルドに対して何かしらの動きがある筈だ。


 「傭兵ギルド・・・」


 そう、傭兵ギルドへ行こう。

傭兵ギルドへすでに向かった人たちの後ろからボクも続く。

恐らくゲームであった魔物の街への不可侵などがなくなっている筈で、騎士の人数が少ないこの街では手が空いている騎士はいないと思われる。


 傭兵ギルドは、この街の中央つまり時計塔のある中央広場に面している。

そして、ボクを含んだ北門からの集団は、傭兵ギルドの周りに人だかりが出来ているのに気付いた。

その数、このヴェユスにいる傭兵の三分の一はいそうで、普段はもっと大きく見えていた中央広場の半分ぐらいを埋め尽くしていた。


 「おい、あんた。 何が始まるんだ?」

 「あん? ああ、領主様と傭兵ギルドから何か発表があるんだとよ」

 「発表か・・・」


 待つ事数分、傭兵ギルド前に置かれた台座に領主様が上る。

ボクを含めた皆の視線が注がれると気の所為か少しビクッとなった気がする。

慌てて胸ポケットからハンカチを取り出し、汗だらけの顔を拭う。

そして、ギルド職員から渡されたメガホンを持ち説明を始める。


 「えー、傭兵およびこれから傭兵になろうとする皆様、えー、お集まり頂き誠に、えー、有難うございます。

えー、皆様もすでにご承知かと思いますが、えー、現在このヴェユスは、えー、孤立の状態に陥っています。

えー、・・・えー、ご存知ではない皆様もいらっしゃるかも知れませんので、えー、掻い摘んで状況を、えー、ご説明致します。

えー、異世界の神と名乗るヴァーニシア・・・様によって、えー、我々はこの地に街ごとやって参りました。

えー、ただ、予想外と言いますか、えー、何と言いますか、えー、”街だけ”でして周辺の環境はこちらに来ていない様なのです。

えーあー、つまり、この街の備蓄だけでは、えー、食料が半年でなくなるという事です。

えー、そこで皆様、傭兵にご協力頂こうと思います。

えー、詳しくは後にギルドが説明ありますので、えー、しばらくその場に留まってください。

え、以上で状況説明を終わらせて頂きます。えー、ご清聴有難うございました」


 領主様は一度深い礼をした後、台座から降り傭兵ギルドの職員と共にギルド内へ入っていった。


 「続きまして、傭兵ギルドからお知らせします。

領主様からご提案されましたクエストは以下の通りとなります。

一つ、ヴェユス周辺の探索。

一つ、農家の方達と協力して田畑の開拓。

一つ、周辺の魔物を狩り生態調査および食料の調達。

一つ、隣街の探索および街道設置の下調べ

一つ、港の設置協力。

以上となります。 ただし、隣街探索に関しては、中級法術が使える者がいるパーティに限ります。 何か質問ありますか?」


 ボクの視界から見える範囲でも二・三人手を挙げているので全体ではもっと多いだろう。

背伸びしても全然視界が取れないので分らないが・・・。


 「何故、隣街探索に中級法術が必要なんだ?」

 「転移後、新たに発見された魔法が、中級法術だからです」

 「よく分らんのだが・・・」

 「えーと、皆様、現在お持ちの地図を出して頂けますか」


 初期装備でそのまま来たから何も持って来ていない。

仕方ないので隣で地図を広げていた傭兵の方を覗き見る。


 「・・・ぁ」

 「白紙だと!?」


 その地図には、右下の方に小さくヴェユスの街が描かれているだけで、そこ以外は真っ白つまり何も描かれていなかった。


 「つまり、新たに発見された魔法は、三種。

半径五メートルの範囲を地図へ買い込むオートマッピング。

地図上にマークを書き込むマーキング。

二箇所の起点を適切な最短経路で導き出すルーティング。

ただし、ルーティングは上級法術になりまして、今の所はギルドの方で代行する予定です。また、起点登録はギルド内で行えます。

詳しくは、受注される際に説明します」


 説明を終えたギルド職員は、隣にいた同僚にメガホンを渡しギルド内へと入る。


 「それでは、これよりクエストと受注および新規傭兵の受入を開始します。

臨時でこの広場にカウンターを設置しますので、すでに傭兵の方はこちらで受注して下さい。

そして、新規に傭兵へとご希望の方は、ギルド内へお越し下さい。 以上です」


 職員が説明している間にも続々と会議テーブルの様な臨時カウンターが設置されていて、説明を終えるとその職員もそれに加わった。

傭兵内でも動きがあり、まだ設置途中のカウンターへ行列が続々と出来きだしている。

そして、ボクの様な傭兵希望の若い人達は、ギルド内へと吸い込まれていく。

状況説明回は、多分これで終わりです。

次話投稿不明

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ