第十話 『秩序の乱れ』
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「くそっ!何体倒せばいいんだよ・・・・!」
「凄い秩序の乱れ・・・今までと違う・・・・」
ここ最近というか・・心斬かのみが突然、秩序のかみの会からいなくなってから謎の生命体さんとやらとの闘争が続いていた・・・・・・。
「ダメだ・・・体力が持たないな・・・」
「漆黒の輪は体力の消耗が激しいからね・・・」
そして・・この件が今までと違う所・・・今までは「空間変化」の能力だろう、異空間での戦いが普通だった・・・でも最近は現実というのだろうか?一般の世界にまで乱れが起こっている。正直いって、ヤバいことだ・・・生態系の乱れが起こるかもしれない・・・・。
「くそ・・野郎がぁぁぁぁ!!」
乱暴に双剣を振るう・・・この化物は自らの意思を持っていないらしい・・・その攻撃を避けることもなく、当たり弾け飛ぶという感じだった。それにしても数が多過ぎる・・・今は俺とミオ、二人で戦っているが・・・今回ばかりはヤバいかもな・・・。
「みちる・・!後ろ!!」
「後ろか!?まかせろ!!」
ミオがいつもの魔法銃を撃ち放っている。今は黄色、周囲爆撃タイプのようだ・・・対大勢戦ではかなり有利な弾だ。
「らあぁぁぁ!!!」
「ぐっ・・・はぁ!」
さすがのミオも今回ばかりは厳しいようだ・・・疲れからか、手が震えいつもの性格は射撃が出来ていない・・・。
と、突然・・ホントに突然・・・さっきまでの化物が内争を始めた・・・ラッキーなのだが・・・なにかおかしい・・・まるで・・・狂っているかのように・・・・・。
「みちるぅぅ!!大丈夫だった?参上だよ?姫香!甘夏姫香!参上!」
「こんな緊急事態にそのテンションにはついていけないよ・・・」
やっぱりこいつだった・・・狂乱線の使い手・・性質の悪い力だ・・・その線に触れたものを狂わせてしまう・・・・。
「それよりもこの状態だ・・・どう乗り切る?」
「大丈夫だよ!まかせて?」
「「???」」
俺とミオは謎の発言に首をかしげる。まかせろって?そんなことできるかい!こいつの能力は危険だ、危険過ぎる。
「やめろ!姫香!お前の力は・・・・」
「・・・もう・・・手遅れよ!」
姫香の手のひらからマジシャンのように紫色の線というかテープが無数にとんだ。そのまま化物に一直線・・・化物は身体を大きく反らし、白目を剥きながらよだれを垂らして、震えている・・・。
「もう・・・だから・・・」
「あぁ・・・いや・・いやぁぁ!!」
ミオは堪らず逃げ出した。だよなぁ・・高校生の俺でも気持ち悪くて吐きそうだ・・・あんな小さい子じゃあなぁ・・・。
「うあぁぁ!ひゃは♪たっのしい~♪」
「お前は・・・鬼かよ・・・・・」
そして化物たちはそのまま弾けとんだ・・・可哀想に・・・・・。
「ふぅ・・ひとまず・・・片付いたな・・・・もう出て来ていいぞ!」
「ホ、ほほ、ホントに?嘘、う、嘘じゃないよねぇ?」
「あっ!まだ一匹いたよぉ!?」
「ひゃあああ!!」
「おい・・・姫香・・・まさかホントに鬼だなお前・・・」
でもまぁ・・・良かったが・・・どうしてだ?なぜこんなことになった?秩序が乱れ過ぎだ・・・どうしてかのみさんはいなくなった?わからない・・・頭が痛む・・・。
▽▼▽▼▽▼
いつまで経っても、かのみさんは帰ってこない・・・そろそろ心配になってきた・・・。
「・・・そうだ!美々や雅さんのところだったら、かのみさんのことがわかるかも!」
俺は、謎の医者、神崎姉妹の病院へと向かった・・・・。俺は一生、こんなときにあそこを思い出し、あそこにいったことを後悔するだろう・・・・。
「ふぅ・・・着いた・・・もう夜が遅いなぁ・・いないかなぁ?」
不安になりながらも戸をあけようとした・・・その時、後ろから声がした・・・。
「君か?そろそろ来るときだと思っていたよ」
「久しぶりですねぇ?待ってましたよ?」
俺はゆっくり振り向いた・・・本当にゆっくり・・・気がしたからだ・・・最悪の気が・・・。
二人の目に・・・殺意が籠っているのがわかった・・・・・。
来ました!新展開!!!
クライマックス突入ヵモ・・・・・?