16話 犬と猫
ガヤガヤ
授業が終わりみんなが思い思いに帰宅してゆくそんな中、静かな中庭のベンチで談笑する宇ノ中さんと伊勢川さん。
「性格診断と言えばもう一つ」
宇ノ中さんが再び話を振り始める。
「伊勢川さんは……」
「犬派?それとも猫派?」
宇ノ中さんが伊勢川さんに問いかける。
伊勢川さんは少し悩んだ後に
「ん〜」
「どちらかと言うと」
「猫派」
そう答える。
「猫か〜」
携帯で調べながら喋る宇ノ中さん。
「マイペースで、オンオフの切り替えが上手……」
「だって、何だか伊勢川さんっぽい」
伊勢川さんに向かってニッコリ微笑む宇ノ中さん。
「……そなんだ」
なにやら褒められている感じがして照れくさそうに返す伊勢川さん。
「……じゃあ」
「宇ノ中さんはどっち派?」
興味ありげに宇ノ中さんに問いかける伊勢川さん。
「ん〜」
伊勢川さんのその質問に考え込む宇ノ中さん。
宇ノ中さんは暫く考え込んだ後に
「私はね」
「ハムスター派」
そう答える宇ノ中さん。
「犬猫じゃないし!」
すかさずツッコむ伊勢川さん。
「だってハムスター可愛いじゃん〜」
「宇宙人の間でもハムスター人気凄いんだよ」
「なんか動画も沢山あるし〜」
そう言ってニヤニヤする宇ノ中さん。
「確かに可愛いけど……」
「……ハムスター」
一応ハムスターでの性格診断を調べる伊勢川さん。
「小動物的で、お茶目で可愛い」
「いつも動いていて元気……」
「宇ノ中さんっぽいと言えばぽい……」
ちょっと腑に落ち無い感じで腑に落ちる伊勢川さん。
「ニヒっ」
そんな伊勢川さんを見て微笑む宇ノ中さん。
「……何だかズルい」
「犬猫以外もいいなら私も……」
手を顎に当てて考え始める伊勢川さん。
暫く考えたあと伊勢川さんは口を開く。
「……ドラゴンとか」
「ドラゴンとか!」
宇ノ中さんに向かってちょっと興奮気味に、伊勢川さんは二回答える。
「お〜」
「ドラゴンとか、さすがは異世界人」
「どれどれ」
そう言って宇ノ中さんは調べ始める。
「えとね〜」
「勇敢で、逆境を乗り越えようとする強さを持っている」
「だって」
宇ノ中さんは伊勢川さんに向かって答える。
「ほうほう」
勇敢とか言われて少し嬉しそうな伊勢川さん。
「逆境を乗り越えようとする強さって所が」
「今の伊勢川さんっぽい」
「ニヒっ」
嬉しそうに伊勢川さんに微笑む宇ノ中さん。
「それにしても宇ノ中さんはハムスター派か〜」
「宇宙人だから宇宙怪獣とか言いそうなのに」
伊勢川さんが横目で宇ノ中さんをチラ見する。
「あ〜、宇宙怪獣ね〜」
「それもいいけれど」
「やっぱ可愛い方が好きかな〜」
そう言って伊勢川さんに微笑む宇ノ中さん。
「カニとかカメとか、エビみたいなの宇宙怪獣は割と可愛いのも居るけれど」
「……エビはフライの方が好きかな」
「じゅるり」
急に美味しそうな話題をし始めて、垂れそうなヨダレを拭う宇ノ中さん。
「宇宙怪獣を食べるんかぃ」
そんの宇ノ中さんに慌ててツッコむ伊勢川さん。
「まあ、確かにエビフライにタルタルソースとかかけると」
「美味しそうだけれどね」
そう言いながらエビフライを想像して、美味しそうだな〜と思う伊勢川さん。
「タルタルソースもいいけれど」
「ここはやっぱりマヨネーズ」
亜空間収納から光線銃を取り出して構える宇ノ中さん。
「ふふっ」
そんな宇ノ中さんを見て微笑む伊勢川さん。
「ニヒっ」
伊勢川さんに微笑み返す宇ノ中さん。
暮れ始めた夕日が、笑い合う二人をほんのり赤く染めていた。




