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第一話 晴れ時々女の子

 薬草が少なくなってきたから、久しぶりに草原に出た。そしたら、空から女の子が降ってきた。

 「うわぁぁあぁぁぁぁぁ!!! 」って声がどこからか聞こえるから、誰かが魔物に襲われているのかと思って周りをみても魔物どこらか人すらもいなかった。気のせいかと思って薬草を摘もうと下を見たら、なんだか足下の影が濃くなってきていた。空の魔物かしらと思って上を見たらそこそこでかいなにかが落ちてきているのが見えたのよ。

 何かわからないものを魔法で撃ち落としてもなぁ。なんだかんだ私は正体が確認できるまでぼーっと見てた。

 そしたら、まさかの人間。しかも見かけない格好をしてる女の子。

 これはマズイと思って、あわてて女の子に浮遊魔法をかけたよ。

 ふわふわと降りてきた女の子は、気を失ってた。

 数百年生きてきたけど、まさか人間が空から降ってくるだなんて。初めての経験すぎてどうすればいいかわからない。というか空から降ってくるものなんて雨か空の魔物くらいしか見たことない。

 ……ってそんなことはどうでもよくて。魔物に襲われても可哀想だから、とりあえず木陰に寝かせて様子を見ることにした。

 ケガとかはしてなさそうだけど、どうして空から降ってきたんだろう?どこの人だろう、と考えていると、ガバッと女の子が起き上がった。

「わぁぁぁぁぁぁ!!死んじゃう死んじゃう!地面に激突して死んじゃうなんてやだぁぁぁぁ!!!……って、あれ?地面?い、生きてる…… 」

「もう大丈夫だよ。地面にいるから落ちることないよ」

 え?え?と女の子は周りを見渡している。まだ状況を把握しきれてないみたい。

「ここどこ……?あなたは……?」

「ここはフレンシア王国の草原だよ。私はエラーラ。魔法使いだよ」

 とりあえず自己紹介しなくちゃね。

「あ……、大西沙織です……」

 女の子も戸惑いながらだけど名前を教えてくれた。苗字がある……。

「オーニシ・サオリ……あなた貴族なの??」

「え!?いやいやいやいや!私が貴族??そんなわけ……私はただの大学生ですよ!いやだなぁ」

 ダイガクセイ?というのはなんだろうか。聞いたことがないなぁ、と考えていると、オーニシが口を開いた。

「それより、フレンシア王国?ってどこですか?日本じゃないの?フランス?」

「オーニシのいうフランス?とかニホン?というものは知らないけど……フレンシア王国はフレンシア王国だよ。家に簡単な地図があるけど、それ見る?その服装も目立つから服貸してあげる」

 オーニシはちょっと驚いた顔をした後、ありがとうございます、と言って立ちあがった。私もそれに合わせて立ち上がる。

「じゃあ、家に行こうか!」

 そうオーニシに言って、私は歩き出した。なんだか何かを忘れてるような……。まぁ、いっか。

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