表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/5

オリエンテーション

 皆さん、初めまして。


 わたしは孤雲庵主人と申します、家に杖つく老人でございます。


 わたしのような老いぼれが『なろう』さまにお世話になるのは大変恐縮な話ですが、実はわたし、腹にでかい癇癪玉を持っていまして、すぐに小説サイトを飛び出してしまうのです。居場所はもうここにしかありません。ここがダメなら筆を折りま……違いました。キーボードを破壊します。たぶん……


 孤雲庵というのはただ箔をつけただけの呼び名で、実際にはボロい木造アパートで、なんの借景ができるわけでもなく、窓の外は抜け道らしく、車の音がひどく、近くに横浜線の踏切もあり、さらにひどいことに、隣の酒屋一族、女三代の地声が皆尋常でないという、わたしのようなキチガイでなければとても住んではいられないところなのです。


 わたしはキチガイなので、日中特にすることがありません。で、考えたのが、

「学生時代、わたしは不真面目に、テストで点数を取るだけの勉強をしていた。それを反省し、残りの人生を勉強に費やし、広く見聞を広めよう」

 ということです。


『勉強家』という肩書きは、いまは亡き大瀧詠一さんが名乗っていたものです。わたしは大瀧さんのミュージックがとても好きです。しかし、直系の弟子でもなんでもないのでとりあえず三代目と控えめに自称しております。イン・ザ・スカイには意味はありません。いま、空がとても綺麗なだけです。


 さて、具体的な勉強と申しましても、わたしは自病の都合で、布団に寝転んでいることが多いため、どうしても座学に……間違えました。寝学になりますので、読書をして何かしら得るという手法をとります。この先の文章はそのレポートという感じでしょうか?


 わたしは人生の中盤以降、ミステリーばかり読んでいました。それまではミステリーのことを「二時間ドラマみたいなもんだろ」と侮っていたのですが、書店で働いていた頃、仕方なく文芸書の担当になりまして、「仕方ない。『このミス』の一位くらい読んでみるか」と手にとって初めて読んだ新本格ミステリー『葉桜の季節に君を想うということ』でして、「ミステリーとはこんな凄いものだったのか!」と驚愕し、それ以降ミステリーばかり読み漁っていました。しかし『勉強家』である以上は、難しい専門書も読まねばならないと思っています。しかし、実はそれで、いま大変な思いを味わっています。そのことはまたいずれ。


 ああ、最後に恥をさらしてしまいますが、英語と理系分野はわたしの脳細胞に生誕時からインプットされていませんので、一切関わりません。これは絶対。


 これで一通りのオリエンテーションは終わりです。


 お読みいただきましてありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ