JOKER
パーフェクトルームの牢屋に居ることの五日後とうとうやって来た『最後の試験』
囚人の俺たちはみんなバラバラに各部屋に案内されて王様、女王と一対一の向かい合い実力を見られるとともに質問や簡単な問題などと色々行われた。
俺の担当者は王様のEva。
長髪の綺麗な銀髪をポニーテールで簡単にまとめており、騎士の防具と剣の似合う自分とは住む世界の違う神様の聖域。アーサー王の側近のような人だった。
Eva『私はシルバー隊の騎士団長をしているEvaだ。宜しく御願い申します。』
ディオラ『こっこっこちらこそ、宜しくお願いします。』
何処か落ち着いたトーンで話す彼は俺に丁寧かつ一切の曇のない目で俺を真っ直ぐ見つめその姿は彼の世界に吸い込まれそうな程だった。
Eva『MVSの世界にはとある掟がある。』
ディオラ『掟……?』
Eva『この世界の本来の住民で騎士などの勇者様が所属する隊には入ってもランクは消して初級者以上にあがることは無いということ。それはつまりどういうことか分かるかい?』
ディオラ『いえ……。』
Eva『上級のランクは皆、勇者様だと言うこと。勇者様は上へ上がらなければならない、それが義務だ。』
俺はその型にはめられたかのような硬い規則には不満があった。5年の間に俺には、ちょっとした変化があった。
元の世界に帰りたいのもあるけど、この世界も悪くない、このまま世界に居座ってしまうという人生も悪くは無いのではないか?ということだ。
実際、隠れて農家をやったりしてる人も少なからずいる。
ディオラ『別に周りに迷惑をおかけしてるわけでもありませんので規則を守らなくてもいいと思いますが?』
Eva『それはならない。ただの普通な武器の所持者だったら別に構いません。しかし、貴方は神に選ばれた選別者。即ちリングの所持者なら別の話ということ。』
ディオラ『なら、リングのこの武器を差し上げますよ(惜しいことだけど……仕方ないか)』
Eva『それはならない。既に貴方とリングは同化しつつあります故。』
ディオラ『なら、貴方は俺をどうしたいおつもりなんですか?』
Eva『私たちは貴方を初心者からJOKERに格上げさせるつもりです。』
ディオラ『じょっJOKER!?断る!そんなの犬も同然だ』
Eva『ここは更生施設でもある。つまり、逃げる事は出来ないということ。知らないだろうが、君の友達は人質として王様の頂点に立つエリック殿の所有物だ。』
ディオラ『あの馬鹿……、』
そういう事か!とCECILの為に俺は一時的にではあるが、彼らに従う事になった。
闘う為の訓練を課せられそれを何度も何度も続けていたある日のこと……、
俺は力を使う事に疲れ武器を見ることが嫌いになり、嫌々とやっていたからなのか、武器の力を突然と失った。
そして、それと同時に俺は気を失い倒れた。
倒れて夢を見ているのか、
そこはとても薄暗い怖い場所。
誰も居ない場所に一個の玉座があった。
『あれ?珍しいお客さんだね~♪』
それは明るく少し高いトーンの女の子の声。
パッと後ろを見ると丁度そこに女の子は居て、
その女の子には鬼のような角とくるりんと一周ほどなった悪魔の尻尾見たいなのが微かに見えた。
ジャーネット『あたしの名前は"ジャーネット"リングに宿った力を出すための原動力と言っても過言ではない大切な魂だよ!』
『原動力……』
ジャーネット『力を返せ!って思ったでしょ!やだぴょんぴょん(笑)』
『なっ!』
ジャーネット『だってジャーネットのこと嫌いなんでしょ?選別者なのに力を嫌うなんてありえないもん〜♪』
長くなっちゃいましたね!
すみません。ありえないくらい長い……;;;;