チェックメイト
ー、ー、
おれはその子の名前を呼んでいた。
「うぅ〜、どうしたのーくん?」
「遊んでる間に寝てたからどうかしたのかと思って心配したんだ!」
「あぁ、ごめんね...
眠くなっちゃって」
「起きてくれたらいいよ」
「じゃあ、もしーくんが寝てたら起こしてあげるね!」
「ぼくは遊んでる間になんか寝ないよ」
「じゃあ、もし悲しいことがあったらわたしが助けてあげるね!」
「ありがとう」
そう言ってまた2人は遊び始めた。
.
.
.
ート、リクト、リクト!
体を揺さぶられるのと、大きな声で起きる
「エナ?リオン?」
「寝ぼけてる場合じゃない!
メイカが攫われたんだ!」
「大変だねぇ〜」
「攫われた?早く見つけないと!」
「大丈夫だよ〜」
とリオンが見せてきたのはスマホの画面に映る赤い点だった
「ここからあまり離れてないところにいるみたいだねぇ〜」
「それは...GPSか?
どうしてヒメギに?」
「襲われた時にメイカちゃんに投げて貼り付けたんだよ〜
バレてなくてよかった〜」
「そこにいるんだな!
今すぐ行こう!」
3人はすぐさま向かった。
メイカの捕まってる所は人気のない道の奥にある倉庫の様な所だった。
「ここにいるみたいだねぇ〜」
リオンのスマホに現在地の目の前に、メイカの赤い点があった。
「これはもう殴り込んでいいんだよな?」
「待て、エナ。
そのまま突っ込むのは...」
「もういいよぉ〜」
「よっしゃ!」
そう言い、エナは助走を付け、倉庫のドアを蹴り飛ばした。
中に居る不良共は皆こちらを向き、エナに注目が集まった。
「誰だオメェ!」
「アレのを助けにでも来たのか!」
「返り討ちにしてやる!」
などよくあるセリフを吐き出し、エナに向かっていくが、次々と捌いていく。
だが、奥の部屋から次々と不良が出てくる。
「じゃあ、僕も手伝おうかなぁ〜」
と言いリオンも2.3人を一気に相手する。
「リクト!ぼーっとするな!」
「多分奥の部屋にはメイカちゃんがいるよ〜」
「わかった」
エナとリオンにはびっくりさせられているが、ひるんでいる場合ではない。
2人が闘っている間をすり抜け、奥のドアを蹴り開ける。
「な、なんで、き、来たんだ!
あの不良どもをどうやって!」
「ヒメギはどこだ」
見渡すと、ヒメギはストーカー犯の後ろで手足を拘束され、口にガムテープといういかにも誘拐しましたといわんばかりの状態だった。
「んっ!んんー!」
「ヒメギ...」
「こ、こうなったら...」
とストーカー犯の取り出したのは銃だった。
大きさはかなり小さいが、撃たれれば致命傷にはなるだろう。
「んんー!」
「う、うう、撃たれたくなか、かったら、
う、うううう、動くな!
帰れ!」
「動くな、帰れ、どうしたらいいかわからんやつだな」
そう言い、1歩踏み出す。
ヒメギは凄く怯えた顔をしていた。
「ううううう、、撃たれたいのか!?
止まったら許すぞ!?」
「そうか」
と言いあと数歩まで距離を詰める。
そして急にリクトは駆け出す。
「メイカを離せぇぇぇぇ!!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!」
バァン!
.
.
.
銃声が響いた。
リクトの腹部に赤い液体が流れている。
が、ストーカー犯は殴り飛ばされ、そのまま気絶していた。
「「リクト!!」」
エナと、リオンが不良を処理し終えたのか部屋に入って来た。
「リク...ト?」
2人とも滴る赤を見て、言葉を発せずに居た。
リクトはそのまま歩き、メイカの口の拘束を解いた。
「大丈夫か?メイカ」
「ですけど...ですけど...!」
メイカは泣いていた。
「なんで、私なんかに...」
「なんでそんなになってるんだ...?」
「リクト先輩...お腹撃たれて...」
「これか?
これペイントだから痛くないぞ?」
.
.
.
「「え?」」
エナとリオンが間抜け声を出した。
「リクト〜?ペイント〜?」
「嘘じゃないだろうな?我慢とか...」
「よく見てみろ、貫通してないし、そもそも穴も空いていない」
全員の空気が凍りついた。
「リクト...」
「リクト〜」
「リクト先輩...」
「とりあえず通報して、今日はかなり遅くなった、はやくかえ...うわっなにをするやめっ...」
通報のコールと共に、1人の悲鳴が響いた。




