私の名前
「先輩方に質問です!
この部活の事を詳しく教えて下さい!」
部活が始まって1分も立たずに質問が飛んできた
「この部活はゲームをしてそれをレポートにまとめて提出するってだけの部活だ」
「遊んでるだけでいいんだよぉ〜」
「ゲームの中にもボードゲームやビデオゲーム、色々な種類のジャンルのゲームをやっている」
「名目上はね〜」
「じゃあ今からゲームをやるんですね!」
「あ、あぁ、どのゲームをやるか決めるから少し待っててくれ」
と言いリオンと相談する
「あまり女子向けのゲームなどここにないぞ」
「僕達のやってるゲームでいいんじゃない?」
「こいつに初めてやらせるにはハードル高いだろ...」
「そう思って色々持ってきたんだよねぇ〜」
とリオンのカバンの中から"普通"に誰でも楽しめるような物が色々出てきた
リクトはその中から適当に一つ選びゲームを開始した
「ゲーム...やるの初めてです!」
「じゃあ3人で楽しもぉ〜」
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『学校に残っている生徒は、直ぐに下校を...』
外も暗くなり、学校が下校を促すアナウンスを流し始めた
リクト達3人も帰路へと急いだ
「じゃあ僕はここでお別れだから
リクトお守りたのんだよぉ〜」
「あぁ、じゃあな」
「さよならです〜!」
そしてリクトとヒメギ2人で帰る
「先輩がいてくれてよかったなぁ」
「俺は不服だがな」
「ひどいっ!
か弱い乙女をこんな夜道1人で歩かせるのですか!?」
「歩かせようと思っているなら今一緒に帰っていない」
「ですよね♪
ありがとうございます!」
そしてリクトの家の前まで来る
「お前の家は、まだこの先なのか?」
「はい!
でもすぐ近くなので大丈夫です!」
「そうか、じゃあ気を付けてな」
「そうだ、先輩に一つ言いたいことが!」
「なんだ?」
「私をちゃんと名前で呼んで下さい!」
そういえばずっと"お前"としか言っていなかった
「わかった、ヒメギ」
「違います!ちゃんと下の名前で!」
「名字もちゃんと名前だろ?文句を言うな」
「んん〜...明日は絶対に言って貰いますからね!」
とそう豪語し、去って言った
「本当にやかましいやつだな...」
だが心のそこではこのやりとりを楽しいと思っている自分がいた
リクトはそんなことを思いながら家の中へと帰って行った
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「ヒメギ、、、メイカ、、、たそ」
日の沈んだ夜の中、怪しい影がそこにあった