恋心
いつからだろう。この気持ちを抱いたのは。
君を見ると、心臓がドキドキするのは。
幼なじみで、一緒に隣で育ってきた
いつからか、君は私の背をとっくに抜かしていた。
小さい頃、私の方が高かったのにね。
でも、高校生になって、気づいたら、話さなくなっていた。
友達以上、恋人未満
縮めたいけど、縮めたくないこの距離。
二言の言葉を彼に言ったら、もしかしたら、縮められるかもしれない。
だけど、もしかしたら離れるかもしれない。
だから、今はこの距離で良いの。
・・・そう、今日の朝まで思ってた。
「あのっ!・・・す、好きです!」
放課後、偶然聞いてしまった。
彼に告白している女の子は、クラスの中で、一番モテている女の子だ。
・・・あれ?なんでだろ、目の前がぼやけて・・・
あれ、涙が・・・
気づいたら、私は、その場所から離れて走り出していた。
走って、走って、急いで家に帰った。
ドアをバタンと閉める。
「う・・・うぅうぇ」
私は、声を出して泣いた。
きっと彼は、彼女を選ぶだろう。
「うぁぁぁあん!」
だけど、今だけは泣かせて。あなたを笑顔で送れるように。
そして、私の思いを、最後、伝える為に。
***********
「なんだよ?話って」
放課後、私は、校舎裏に彼を呼び出した。
まともに話すのが久しぶりで、胸がドキドキする。
「っ、あの・・・さ、っわたし」
「?」
「好き・・・好きだったの!」
彼の顔は、恥ずかしすぎて見れない。私は顔をうつむかせた。
「っ、好きだったって事は、今は違うのかよ」
「だって、・・・付き合うんでしょ?」
「はぁ?・・・誰と?」
「き、昨日、その・・・こっこ、こく、告白」
「・・・断ったよ、好きな人いるからってな」
え?
うわっ
私は彼に抱きしめられていた。
「俺も、好きだ。」
私は顔を上げる。きっと、顔は真っ赤だろう。
だけど、それよりも、彼の方が、顔が真っ赤だった。
「え?・・・え?」
友達以上、恋人未満。
この距離が、縮められて、彼はすぐ隣にいる。
「ほら、いくぞ」
彼は、私に手を差しのばす。私は、その手をとる。
私達の距離は、今、0になった。




