始まり……?
初めまして、O′sと申します。
今回から、このサイトで小説を書かせていただきます。
温かい目で見ていただけると幸いです。
ドアを開けたら、そこは異世界だった。
そんな始まり方の小説なんて、この世の中、沢山ありすぎて特に珍しくもない。
だけど、そんな珍しくないことが現実的に、しかも自分の目の前で起こったときに人はどうすればいいのだろうか?
現在俺、藤堂蓮は、どこだか分からない草原に立っている。
「ど、どこだここはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああ!」
絶対におかしい……、だって、さっきまで自分の部屋に居て、少しトイレに行きたくなったから部屋を出て……、気付いたらここにいた……。
実際、そんな事ありえない。けど、この現状を見ても、やっぱり……
「異世界に……来ちゃった……?」
俺は独り言を呟いてみた。
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「はぁ……はぁ……」
草原を抜けて、俺は少し入り組んだ森の様なところに来ている。
「一応、時計は動いているんだよな……」
俺は自分の電波腕時計に目を落とす。午前2時57分……家を出てきたのが確か午後5時くらい。
……10時間くらい歩いてるわ。
「そろそろ腹が減ってきたし……疲れたし眠い……」
ありゃ……なんか足がフラフラしてきた……当たり前か、飯も食ってないのに、10時間歩きっぱなしだしな。
それに、なんかすごく眠い……。
「だ、ダメ……かも……」
俺はそのまま、その場に倒れ込んだ。