ジャック対Sランカーの冒険者
「さあ、あの筋肉モリモリなひとはあれと戦っているし…さて、チビ。勝負しようじゃないか」
ジャックはチビ(148cmです)に指を指し、そういった。
その人は、チビと言われたのにキレたのか顔を真っ赤にしている。
「チビって言うなー!!」
と直ぐにそう反応した。
それに対し、ジャックは
「チビ以外にお前の特徴は何処にある。いや、あったか…ぺったんこな奴に興味はないが、Sランカーと言われる存在だ。殺しはしない。だが全力で来い」
そう言いながらカモンッと手で動作した。
だが、その人はまたある言葉に反応したようだ。その言葉とは"ぺったんこ"という人間にある部位の大きさがとても小さいということを指し示している。
「ぺったんこ言うなー!!」
「じゃあ、ちびったん…いや、これはダメだ……」
"ちびったん"だったら小便漏らしたのか?と勘違いする奴が出てくると思うからな。何がいいか…
「考えるなー!!ボクの名前はカーミンだー!!」
え?カーミン…それって…
ジャックは中学二年生で習うある実験に使う水溶液のことを想像していた。
「カーミン?それって…酢酸カーミン液のことか?」
酢酸カーミン液とは人の頬の細胞の核などを見る時、見やすくするために使う液体である(maybe...)
「酢酸カーミン液?何それ…じゃない。ボクの名前はカーミンって言っているでしょ!!」
なんだ。酢酸カーミン液じゃダメなんかよ…ん?さっきこいつ"ボク"って言ったよな?
まさかのボクっ娘?wwwああ、笑が止まらないよ。少し、地球の知識を輸入したけどまさかっふふふ…
「おい、ちなみに、お前は男娘か?」
「男娘?(男の人に育てられたって聞いているのかな…ボクって父さんに育てられてきたから男娘だよ。きっと…)」
「で、どうなんだ?」
ジャックがそう言うと、カーミンはもじもじしてこう言った。
「男、娘かな?」
これを聞いたジャックはこう思った。
キターっ!男娘とかマジか…
是非雷斗に合わせてやりたいものだな。
…って言うか俺、何やってんだ?
…まあ、いっか。タイトル少し変わっちゃうだろうけど…
「そうか…ちなみに、お前…チビでぺったんこでボクっ娘なカーミンさん、どうして毎回事を話す旅に顔を真っ赤にしてらして?」
「だからチビじゃなーいっ!!ぺったんこ言うなー!!それと、ボクっ娘の意味教えーー「断る♪それでどうなんだ?」」
ジャックがそういうとまたもや顔を真っ赤にしてこう言った。
「だって…マルスさん…、下半身が見え…」
え?今なんつった?下半身が何と?
ジャックはそう思い、男の人を見た。
すると、あるものが***していた。
(↑※想像にお任せします。)
「そうか…お前ってどが付くくらいの変態だったんだな?」
「へんたっーー!?」
「だって男のあるものが***なっているのをみて過剰反応していることは*なことを考えているとしか考えようがないような気がするし…」
ジャックが言っているとおり、ある知識などがない限り過剰反応することはないだろうと。
「ボクが変態だなんて…ボクってダメな人なのかな…」
カーミンは手を地についてなんてことを…と言いながら落ち込んでいる。
「大丈夫だ。あの女の人の姿見て***しているマルス?さんの方がよっぽど変態だから。しかも自分が変態ではないというところを気づいていないところがもっとあれだからな」
まあ、知らない方が幸せだ。
ジャックはそう思いながらようやくやろうと思ってたことを思い出した。
「さて、話はここまでだ。早くやろうぜ」
「えっヤるのー!?」
あかん…こいつ変態過ぎて雷斗じゃないとついていけない…
「よし、殺るぞ」
ジャックは木の枝を追ってその矛先をカーミンに向けた。
「そっちのことね…わかった。ボクはこの武器を使わせてもらうけど、怪我しないでね?」
カーミンはこの世界にあるはずのない銃を取り出してジャックに銃口を向けた。
だが、この銃は魔力を撃つため、魔力の多い人じゃない限り威力はカスだ。
果たして、カーミンは魔力が多いのか?
「じゃあ…はじめだ!!」
ズバッ...ガタンッ...
ジャックはそう言って木の枝を強化したのち、それをカーミンに向けて斬りつけた。だが、よけられ、後ろにあった木は切られて大きな音を立てて倒れた。
「これじゃこんな程度か…どうした?撃たないのか?じゃあ、まだ俺が殺らせてもらう【火焔斬り】」
枝は燃えてはいないが、枝の周りに火が出現した。
その火は徐々に火力を増していて炎まで成長した。
炎はジャックを取り込み、まだまだ火力を増していっている。
「あはははは…こんなところで火系統の魔剣術使うと山火事になっちゃうよ……」
「だからどうした?」
ジャックはそう言いながら炎を見る。
炎は、山の木々を飲み込み、ジャックとカーミンをその炎で包んでいる。
それを見たジャックはようやく枝を動かした。
「【ここに現れし炎の精よ、この枝を取り囲みし炎を糧に聖なる炎を出現させ、我に纏わり付かせ、炎龍の神武装を展開し、ここに聖なる炎を宿し弓を幻造せよ】」
炎は、赤い炎から青色の炎に変わって行き、ジャックの手元には葵と朱色の炎を纏っている弓と弓矢がある。
「さあ、撃ち合いだ」
ジャックがそう言った時、カーミンから何千発という魔弾が発射され、ジャックに向けて飛んできた。
だが、カーミンは枝が燃えたものと思っている。枝はちゃんとジャックが所持しているため、決してなくなっているわけではない。
ジャックはその枝で魔弾を切って切って切りまくって攻撃を無効にした。
「まだまだだー!!」
「【標的、座標3,5.....射撃】」
ジャックがそう言うと、自動で炎の矢がカーミンに降り注ぐ。
「なんだ!?この炎、消せない!?」
「そうだ。消せない。消せない理由は……わからないか。だが、まだ余裕そうだな。少しペースを上げるぞ【加速】」
そう言うと、炎が撃ちだされる速さが加速し、威力もましてきた。
そして、ある時、
グサッとカーミンの肩に矢が突き刺さった。
「くっ…なんなの…この消えない炎」
炎はカーミンを覆って行く。
カーミンは炎によって髪の毛は焼かれ、火傷の度合いを重症だ。いつ倒れてもおかしくないというのにまだ立っている。
それを見て、ジャックは殺すきはないと最後に剣をカーミンの首に突きつけた。
「終わりだ」
ジャックはそう言って刃のない方でガンッと打ち付け意識を刈り取った。
「終わり?えっ?まだ終わっては…」
カーミンは倒れ、ジャックはそれに近づいた。
「髪の毛は無理だろうが…まあ、せめて外傷だけでも治してやるか」
と言いながら治療した。
一方、フランは
「なんだよこの魔獣ーー!?」
と言いながら魔獣の群れに追われていた。
「くっそ…恨むぞジャック」
よくもSランク級の魔獣をこちらによこしたなー!!
くっ…俺は、ここで終わるつもりなんぞそうそうないぞ。
フランはそう思いながら山を山から転がり落ちる岩の如く高速で山を駆け下りて行く。
「よう、フランっえー!?こっちくんな!!」
クリュがフランに挨拶をしたが、クリュはフランの後ろにいる魔獣の群れを見てフランどうよう逃げ出した。
「クリュー!!助けて」
「知らんわ!!失格になれ!」
ひどい…
フランがそう思っていたその時、
「え?うそだろ…」
クリュがそう言った。
クリュの視線の先にはジャックが作った幻獣、擬似水龍の姿があった。そして、今度はちゃんとしている男、マルスの姿があった。
「ん?………はっ笑えないね…」
「逃げるぞフラン」
「いや、ちょっと待って。これって雷竜召喚して倒せばいいんじゃ?」
「ナイスアイデアだよフラン」
クリュはそう言って早速雷竜を召喚してフランと共に雷竜の上に乗った。
「よくも驚かしてくれたな!!【落雷】」
クリュがそう言うと、擬似水龍は悲鳴のような咆哮を上げてあっさりと消滅した。
「え?ざっこ」
これはフランとクリュがそう言ったことだ。
だが、そんなフランとクリュの下には感動の出会いが繰り広げられていた。
「フラン」
「そうだね」
クリュとフランは空気を読んで何処か飛んで行った。
この後、ジャック及び生き残りが広場に帰ってき、時間終了となって戦いの部が終了した。そして、マルスとカーミンと???は無事に再開できたとさ。




