亡国の王女、レーミン登場!レーミン対ジャック
「ちょっと、私にぶつかっておいて逃げるつもりなの?」
「あ"?ぶつかって来たのはお前の方だろ!どうして俺が謝んねーといけねえんだよ!謝るのはお前の方だ!!」
チッ。なんだよこいつさっきから自分の罪を俺になすりつけようとしやがって…
俺、ジャックは少し前、フランと廊下を歩いていた時、俺の前方に何かがぶつかったのだ。俺は、ちゃんと踏まないように避けてここまできたのだが、このオバハン野郎がだ俺の邪魔をしてくるのだ。
まあ、オバハンと言ってもお姉さんぐらいな人だが。
ここは少しオバハンと仮定しておこう。
このオバ…さんは俺にぶつかった挙句それを俺のせいにしてきた。
どう思う?
殺す。
やはりこの2文字が思い浮かんでくる。
「なあ、何故お前は自分の失態を認めん?」
ジャックはそう聞くが相手はきくみみをもたない。
「はい、ストップ」
フランは殴りかかろうとしている何者かを止め、そういった。
「なんで止めるのよ」
「そうだぞ。あのまま俺が殴られてやれば正当防衛として骨5本ぐらいいかしてやれたのに」
ジャックと何者かはフランに詰め寄るが、フランはポケットから何か取り出してジャック達を誘導し始めた。
ちなみに、フランが見せたのは風紀委員が所持しているものである。
フランは風紀委員に所属しているため、学校内での治安、外で言えば騎士団や地球で言うと警察のような役割をしている。
フランはいつ、風紀委員に入ったかというと大会の後日である。
本来ならばジャックも誘われるはずだったのだが、Eクラスの人が生徒会や風紀委員に入ると何かしらの反乱がありそうだからということでなくなった。
フランはある程度歩き、ある部屋の前に立ち止まった。
「1-Sのフランです。ある問題でどの様に解決すればいいかを聞きに来ました」
フランはノックしてそう言ってその部屋の中に入って行った。
「フラン。この人達が今回の騒動の原因だね?」
「騒動?」
フランは風紀委員長と思われる人の言葉をそのまま聞き返した。
「なんだ。知らなかったのか。まあいいよ。少し前に亡国の王女レーミン様?とジャック君が喧嘩をしているとね」
ジャックはそれを聞いて「喧嘩じゃない。この態度がでかい変人が自分の犯した罪を認めなかったから論争していただけだ」と言うが、風紀委員長はそれを無視してそのまま話を続けた。
「…だから、いい加減仲直りしーー「仲直りなどあり得ない。それ以前に俺はこんなやつと和解する気はない。一度戦争が起きたならそれを引き伸ばし、相手のプライドを傷つける。また、あったとしても冷戦だな」……ジャック君、今は大事な話をしているーー「何が大事な話よ!私は走っていたらそいつがぶつかってきただけなのよ!私は全然悪くない!戦争?受けて立つわよ!私はその宣戦布告の条件で戦ってやるわ!」……はあ、ならばこうしましょう。この裏に練習用フィールドがあります。昼休みに観客を集め、そこでどちらが勝つかをはっきりと明確に決めよう」
風紀委員長はそう言ってフランに指示を出してまたソファーに座って何か考え事をしていた。
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レーミン視点
「あら、どうしたの?」
ある女子はレーミンにそう聞いた。レーミンはまるでジャックが全部悪いというように聞こえるようにし、全て事情を話した。
そして、レーミンはジャック打倒と軍を率いようとその人を誘うがその人は顔を歪めて首を振って何処かへ戻って行った。
「そんなに強いやつなのかしら…んぅ…ルチア…」
ああ、ルチア。貴方は強きものを誘う時喧嘩売ってしまってしんでしまいましたね…私も貴方とおんなじ目に会うのでしょうか?でも、運命というものはそういうもの。
今日の午後が私の命日なんでしょうか?
ああ、神よ。私を救ってください。
ー「嫌だね。地獄に堕ちろ」ー
レーミンがそう思っていた時、レーミンの頭に直接その声が響いた。
レーミンはもはや神も見放したか…と、悲しみいっぱいの表情で呟き、フィールドへ向かった。
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『さあ、始まりました!亡国の王女、レーミン対とジャックの戦いが始まりました!対戦ルールは相手を降参させる。または、殺すかです。殺しはレーミン王女から求められたため、特別な許可を得て実施しています。神聖グラティン帝国領レーミン王国当局、イルピー当局も許可しているので決して問題はありません。それでは、この紙が地面に落ちた時が開始合図です。では』
プツン。
プツリと放送が途切れ、紙がひらひらと飛んでき、一分たってようやく地面につき、勝負が始まった。
「思い出したわ…貴方が私達の王国を滅ぼす要因となったことを!!この場で貴方に国民たちの恨みを晴らす!!」
レーミンは剣をジャックに突き出しながらそう言った。
「確かに俺はあの国を滅ぼした原因だ。だが、俺にしつこく構ってくれと言って俺の行動を阻んでいたのはお前らの国の使節団だろ?殺して当然。だいたい今の世の中はもう平和ではない。現在、獣人と人間&魔族が睨み合っている。それに、近々神聖グラティン帝国で戦争が起こる。その理由それは、この世の理を定める最強の存在をコントロールさせるため、または資源だ。まあ、仕方ないことだろうな。魔法を捨てて近代化、科学に頼ろうとしたら必然的に起きる問題だ。その要因は転生者のせいだがな!俺をいくらでも恨めばいい。復讐をすればいい。だが、それだけでは特になることは何もない」
ジャックはその剣を防いだりしたながらそう言った。レーミンとジャックは一歩も引かないで攻撃と防御を繰り返している。ジャックはもちろん手をだいぶ抜いているのだが、そんな力でも頑張って防いでいるのは凄いことである。
「どうして貴方は攻撃をしてこないのよ!」
「攻撃はしているが?お前が気づいていないだけだろう」
ジャックがそう言った時、フィールド一体が燃え、火の海とかした。
「俺がただ防御や受け流しぐらいしかしていないかと思ったか?残念だったな。だが、お前はなかなかやる方だ。褒美は何がいいか?」
ジャックは余裕がなくなってきているレーミンにそういう。
「褒美?…あっ!」
剣は弾き飛ばされ、レーミンの首にジャックが掴んでいるレーミンの剣を突きつけた。
「降伏するか?」
「いいえ。まだよ…私にはまだやることがあるのだもの」
レーミンは少し魔法を唱え、新しい剣で再度挑んだ。
「なかなか諦めないな。だが、お前はもっと世界を知った方がいい。そんな甘ったるい考えをしていたら先王みたいに殺されるぞ?それに…」
ジャックはズケズケと事実をレーミンに喋って行く。
「お前はいつ殺されてもおかしくない。だがまあ、連合国は基本ギルドで冒険者の中で王と同じくらいに権利を持っているから俺の勝手なんだがな。後、これだけを言っておこう。【一週間後、連合国側元レートピア王国を訪れるといい。僅かではあるが土地が返還されているだろう】」
ジャックは最後の方を別の国の言葉で誤魔化し、レーミンを強制的に失格にさせて教室に戻って行った。
教室に戻ったジャックは普通に椅子に座って成績表を見ている。
終業式は昨日終わって今は一応長期休みだ。
「全部Sか…来年3年に飛び級決定か」
(あれでよかったの?)
ーまあな。一週間後には少し領土が返還されているだろうしな。将来腐った王にはならなさそうだし、国民を大切にしていることがわかったからな。
(ふーん。そういえば、ヒョウが言っていたけどなにかかわいそうな勇者を見たってさ。幻でもいいから祝ってやれば?)
ーそうだな。…?いや、それはいいと思う。奴は今、幸せな気分を送っているだろう。
(?…ジャックがそう言うならいいか)
ーまあ、そう思っておけ。後、そんなに心配なら瑞龍に頼んでドッキリでもしかけてあげれば?
ジャックはそう応答して残りのやることを後にして学校を出た。
すいません。投稿ミスです
明日に全て書き終えます。
一応次回予告として進級編に突入します。
進級編・卒業編は3話ぐらいで終わりです。
その後に神聖グラティン帝国戦争・内戦編へ




