5場面 承認・・・そして約束
今回も続き物です。
僕が皆に追い掛けられた次の日。
僕は例のごとく可視さんと登校していた。
昨日と違う所、それは・・・
僕達の周りに大勢人が居る事!(同級生)
昨日の一件で皆は僕達の事を認めてくれたようだ。
僕と可視さんは質問の嵐の中にポツンと居る。
「何で二人は付き合ったの!?」
「プロポーズの言葉は!?」
等々・・・。
芸能人が結婚した時の記者会見の時の記者のようだ。
質問が飛び交い僕は答えられずおどおど・・・。
彼女は・・・居ない!?
いつの間に!?
質問の雨は僕に全て降り注ぐ。
「いや・・・その・・・うーんっと・・・」
焦る僕。
(キーンコーンカーンごほっ!♪)
運よく学校のチャイムのなる音。
ていうか今
「ごほっ♪」って言わなかった?
学校のチャイムって人がやってんの!?
まぁとにもかくにも助かった。
僕の周りに居た人達は急ぎ足で学校に走って行く。
考えてみればいつの間にか学校の手前まで来てたんだなぁ・・・。
って!!僕も遅刻しちゃうじゃん!!!
そんなこんなで遅刻はせずに済んだ。
一通り授業を終えて弁当の時間。
僕の前にあいつが現れた。
そう・・・
松戸 啓だ。
「何だよ。まだ僕が可視さんと付き合ってる事根に持ってんのか?」
「お前と可視さんの事はもう何も言わないよ。ごめんな。」
そう言って啓は俺にお辞儀をしてきた。
「ま・・・まぁ、分かってくれたなら嬉しいけど・・・」
僕は少し照れくさそうに言った。
「でも・・・」
「でも?」
「俺は可視さんの事を諦めてはいない!諦めてなるものか!お前が可視さんに振られるまで見届けてやる!」
僕は開いた口が塞がらない。
これじゃただの間抜けだ。
「まぁ好きにしろよ。僕は今はまだダメダメな僕だけどいつかは可視さんに似合うような男になってみせる!」
「ほぉ〜。言ってくれるじゃないのぉ〜。」
物凄い憎たらしい顔と声で啓は僕に言った。
可視さんに似合う男になるとは言った物の・・・。
あのテンションについていけるだろうか・・・
心配・・・もろに心配・・・。
っと!クヨクヨしても始まらない!まぁ何とかなるでしょう!
(キーンコーンカーンコーン)
お♪今度は普通のチャイムだ♪
ちょっと安心した♪
って!まだ弁当食ってなぁ〜い!
一通り学校も終わり家への帰路につく僕。
帰りは皆部活やらなんやらで忙しいらしく、誰も質問をしてくる者は居ない。
「ふぅ〜」
ため息をつく僕。
すると後ろから可視さんの声。
「お〜い♪一緒に帰ろうではないか♪マドモアゼ〜ル♪」
今日は一段とテンション高いなぁ。
ていうかマドモアゼルって僕男何だけど・・・。
そうか。僕頼り無いって言われたからなぁ。もしかしたら可視さんの中ではしっかりとした男じゃないのかも、でも、もしかしたら・・・
っと!危ない危ない!
危うくちょっと頭のおかしい人になる所だった!
「ねぇ!ちょっと!聞いてる!?」
可視さんがさっきから何か喋っていたようだ。
「っあ!はい!すいません!何ですか?」
「全く・・・今日一緒に買い物にでも行かないかい?って聞いてるんだけど(黒)」
怖っ!ちょっと怒ってる!?
ここはこれ以上彼女を怒らせる訳には・・・。
焦った僕は
「はい!ちょっくら付き合ってやりやすよ!べらぼうめぇい!」
・・・・・・
やっちゃった・・・。
「まぁいいわ!じゃあ帰ったら直ぐにあんたの家に行くから!」
あれっ?怒られない?
「はっ・・・はい!分かりました!」
こうして彼女と一旦別れた僕。
でも、別れる時に彼女が少し笑ったのは気のせいかな?
僕はこの後、彼女が怒っていた事を身をもって知るのであった。
これから週に1、2回更新の方をしていきたいと思いますので宜しくお願いします。