16場面 良いのかこれ?
はい。生き返った遠志です。
昨日あれから色々あり、皆ともいつの間にか打ち解けていました。
それで…
何故か皆僕の家に泊まっています!
「ぐがぁ〜!」
啓のいびき。
「スゥ〜。スゥ〜」
可視さんの寝息。
「……」
愛理さんの寝息?
「ぶっころす!」
紗香の寝言。
ていうかえぇ!?今
「ぶっころす」って言ったよ!?
その前に何で皆が僕の家に泊まっているか説明しよう。
僕が皆と打ち解けた頃啓がこんな事を言い出した。
「よし!皆!遠志も生き返ったし無礼講という事で…。ジャーン!」
そう言ってお酒を取り出した。
「酒?いや、僕ら未成年じゃん?」
「だから無礼講だって言ってんだろ?いいよね?可視さんに愛理さんに紗香ちゃん!」
何で紗香だけちゃん付け何だ?
「う〜ん。あたしは良いかな?」
と可視さん。
「OKです」
と愛理さん。
「いいよ〜!」
と紗香。
「もう少し皆考えようよ…。」
「よし!みんなコップ持ってこぉ〜い!」
「「「了解!!」」」
皆やる気満々だよ…。
「よし!皆コップは持ったな?じゃあ乾杯!」
「「「乾杯!!」」」
皆飲み始めちゃったよ…。
「ほら!遠志も飲め!」
啓が僕に勧めてきた。
「いや僕は…」
「いいから飲めぇ!」
「おわっ!ちょっ!待っ…ホガッ!ゴボッ!」
“数十分後”
「でさ〜あのハゲ先公がウザイのよ〜」
さぁ、これは誰が言ってるでしょうか?何と愛理さんです。いつも無口なのに…。お酒が入るとお喋りになるみたいです。
「ぐが〜!」
啓の奴…自分が言い出したくせに酔ってもう寝てやがる…。
「あはははは!」
可視さんは酔うと笑い上戸になるらしいです。残りは僕と紗香ですが…。
「う〜ん。しかし、紗香綺麗になったな!俺、驚いちゃったよ」
裏遠志になっております。
「遠志からそんな事言われる何て…もしかしてあたしの事好きになった?」
紗香は酔っていないらしい…って!僕ってば何を言ってんだ!僕には可視さんという大切な人が…。
「もしかしたらそうかもね…」
そう言って裏遠志は紗香の肩に手を置いた。
「え?…」
裏遠志は紗香に近づいて行く。
って!待て僕!止めろ!表に戻れって!早く!
可視さん!愛理さん!啓!誰か僕を止めてくれ!
「スゥ〜スゥ〜」
「……」
「ぐがぁ〜」
皆寝てるぞ!誰かぁ!
紗香と裏遠志の距離後、数ミリ。ヤバい!
「っと!危ない危ない!」
良かった!表に戻れた!
「ごめん…」
「いや、あの…」
紗香が顔を赤らめて僕から顔を背けた。僕も気まずくなってきた。
「僕ちょっと…」
そう言って僕は外に飛び出した。
僕、どうなってるんだ?だいぶ紗香に心が傾いてきちゃったかもしれない…。僕はどうしたらいいんだろう…。
そんなこんなで朝を迎えました。これからどうなるんでしょうか?