10場面 勉強!勉強!勉強?
楽しかった休みも終わりまた今日も学校。
可視さんの家も分かったし!何かすがすがしい気分です!
そして、今日も可視さんと登校中。学校の皆もいい加減見慣れたのか興味を示さなくなりました。
人間って飽きるの早いなぁ…。
「そういえば遠志」
可視さんが思い出したように言う。
「はい?何ですか?」
「そろそろテストがあるけど大丈夫?」
「……」
忘れてた!!
可視さんとデートした事で頭がいっぱいだった!!!
「その様子じゃ…何にも勉強してないな?」
す…鋭い…。
「はい…。すっかり忘れてました…」
「しょうがないな…じゃあ勉強教えてあげるよ!」
実は可視さん。こう見えて学校のトップ3に入る頭の持ち主だ。頭の良さも人気の秘密かもしれない。
「え?いいんですか?それは助かります」
「何の話ですか?」
「うわぁ!びっくりした!」
愛理さんだ。いきなり僕の後ろから無表情で顔だけ出してきた。
「いや、可視さんに勉強を教えてもらおうかと…」
「そうなんですか?だったたら私も教えましょうか?」
「え?いいんですか?」
「はい。これでもテストは満点しか取った事ありませんから」
学校トップはこの人か…。僕の周りに居る人って性格は変だけど頭は良い人ばっかだなぁ…。
あ!啓は違う。僕の数段格下だから!そこははっきりさせておこっ!
「愛理さんも来るんですか?」
可視さんが僕と愛理さんの間に入って聞く?
「はい。駄目ですか?」
「いや、良いですよ!」
満面の笑みで可視さんは言う。愛理さんと可視さんは仲が良いのでしょうか?
『筆者が説明しよう!二人の間では副音声でこんな会話がされていた』
副音声ver
「何であんたが来んのよ!折角遠志があたしの家に来て二人っきりになって××とか〇〇とかしようと思ったのに!」
『ちょっと可視さん…。この小説を18禁にしないで下さい…。』
「うっさい!筆者は引っ込んでろ!」
『はい…。ううっ…」
筆者撃沈。
「別に私は遠志さんが困っているので力を貸してあげようと思っただけですが?」
「余計なお・世・話!あたしが遠志の面倒みるんだから!」
「でも可視さんが私を否定しても遠志さんが了承すればそれも無駄ですよ」
「くっ…!」
『ってな感じでバトルが行われていた訳です。じゃあ普通に戻ります』
さて、そんなこんなで可視さんの家に来た僕達です。
「可視さんの家って大きいんですね」
相変わらず無表情で愛理さんが言う。
「あたしのお父さんは社長だからね!」
「そういえば可視さんのお父さんって何の会社の社長何ですか?」
僕は率直に聞いてみる。
「えっと…確か…忘れちゃった!」
「えぇ!?まぁいいですけど…」
受け流した僕も凄い。
「早速勉強しましょう」
何故か愛理さんが最後を絞めて勝手に可視さんの家に入って行った。
「あ!ちょっと…ここあたしんち!」
そう言って可視さんも入って行く。僕はその後を普通に入って行った。
中に入ると床はもちろん大理石!シャンデリアも付いている。イギリスのお屋敷みたいな家だ。壁紙は白で統一してあり清潔感がある。
「あたしの家は3階だから」
そう言ってエレベーターのボタンを押す。家の中にエレベーターまで…。凄いバリアフリーだ。
3階に来た僕達。
「3階は全部あたしの部屋だから好きに歩き回って大丈夫だよ!」
「え?これ全部?」
「そう!」
流石にお金持ちは違う。3階全部と言うと普通の家位の広さがある。
「ちなみにうちは5階建てだから!」
「へぇ〜。そうなんですか…」
驚きのあまり声も出ない。
「そんな事より勉強です」
愛理さんのキツイ一言。
「あっはい!」
二人はやっぱり頭がいい。どんな問題でも直ぐに解いてしまう。しかも説明が分かりやすく。塾の先生とかやったら案外いけるんじゃないか?
そう思って想像してみる。
愛理さんは知的な印象があるから眼鏡をかけた先生を想像する。
可視さんは活発だから凄いハイテンションな先生を想像してしまう。
でも案外悪くない。
と言っても元々あまり勉強が得意じゃない僕に勉強を教えるのは結構難しい。
なんせ基礎から説明されないと解らない。
でも、二人の説明が上手く案外どんどん解っていった。これで今回のテストは大丈夫そうだ。
そして、だいぶ時間が経って僕はそろそろ帰る事にした。
「今日はありがとうございました。二人のお陰で今回のテストはいい点がとれそうです」
「じゃあ満点取らなかったらあたしの言う事何でも聞いてね!」
「え?」
「私も言う事聞いてもらいます」
「は?」
目が点の僕。可視さんはまだしも愛理さんにまで言われるとは思わなかった。二人は妙な所で息が合うらしい。
「いや…でも…その…」
「男のくせにごちゃごちゃ言わない!」
「はい…」
こうして僕はテストで満点を取らなければいけなくなった。
いつも読んで頂きありがとうございます。
最近忙しくて中々更新できていませんが宜しくお願いします。