表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/26

リオの奥義習得

ヘルハウンド上位種との死闘から数日。

リオは紅牙・改を磨きながら、

あの日の戦いを思い返していた。


(僕は……勝った。

 でも……まだ足りない……

 あの時……最後の一撃……

 もっと綺麗に、もっと速く、もっと強く……

 “理想の一撃”がある気がする……)


そのとき、エルミナが現れた。


「リオ。

 今日は“奥義習得”を行います」


リオは息を呑んだ。


「奥義……!」


エルミナは静かに頷いた。


「ええ。

 あなたはもう、

 武術も剣術も“最終段階の手前”にいます。

 あとは――

 “壁を壊すだけ”です」


リオは紅牙を握りしめた。


(僕は……その壁を越える……!)



重力調整ドアを抜け、

上級地帯のさらに奥へ進む。


空気が重い。

魔素が濃い。

視界が揺れる。


だが、リオはもう怯えなかった。


(魔素圧……魔素霧……

 全部……見える……!)


魔素視が世界を照らす。


エルミナは言う。


「リオ。

 奥義は“技術”ではありません。

 “心”と“魔力”と“身体”が一致した時、

 初めて生まれるものです」


リオは頷いた。


(心……魔力……身体……

 全部を……一つに……!)



エルミナはリオの背後に立ち、

背中に指を当てた。


「リオ。

 あなたは“芯”を作り、

 重力を利用し、

 魔力を流すことができる。

 しかし――

 奥義には“芯を消す”必要があります」


リオは息を呑んだ。


「芯を……消す……?」


「ええ。

 芯は“安定”を生む。

 しかし奥義は“自由”を必要とする。

 芯を消し、

 身体を“無”にするのです」


リオは目を閉じた。


(芯を……消す……

 身体を……無にする……)


魔力を中心から解き放つ。


身体が軽くなる。


重力が消える。


(これが……無芯……!)


エルミナは微笑む。


「ええ。

 あなたはもう、

 武術の最終段階に入っています」



エルミナは言う。


「次は“無重”。

 重力を利用するのではなく、

 “重力を消す”技術です」


リオは息を呑んだ。


(重力を……消す……!?)


エルミナは軽く跳んだ。


フワッ……


重力七倍の世界で、

彼女は羽のように跳んだ。


「これが“無重”。

 魔力で重力を相殺するのです」


リオは魔力を足に流した。


(重力……消えろ……!)


跳ぶ。


フワッ……!


身体が軽い。


(できた……!)


エルミナは頷いた。


「ええ。

 あなたはもう、

 “無重”の片鱗を掴んでいます」



エルミナは紅牙を取り出した。


「リオ。

 剣術の最終段階は“消す”。

 剣を振るのではなく、

 “存在を消す”のです」


リオは息を呑んだ。


(存在を……消す……!?)


エルミナは剣を構えた。


スッ……


剣が消えた。


リオは目を見開いた。


(見えなかった……!

 音も……気配も……何も……!)


エルミナは言う。


「剣を消すには、

 “魔力と剣を完全に一致させる”必要があります」


リオは紅牙を握りしめた。


(紅牙……僕と……一致しろ……!)


魔力が紅牙に流れる。


紅牙が赤く輝く。


リオは振る。


スッ……!


空気が裂ける。


(消えた……!

 僕の剣が……!)


エルミナは微笑む。


「ええ。

 あなたはもう、

 剣術の最終段階に入っています」



エルミナは言う。


「次は“断つ”。

 これは“存在そのものを断つ”技術です」


リオは息を呑んだ。


(存在を……断つ……!?)


エルミナは地面を軽く斬った。


スッ……


地面が“音もなく”割れた。


リオは震えた。


(これが……奥義……!)


エルミナは言う。


「断つには、

 “魔素の流れを断ち切る”必要があります」


リオは魔素視を使った。


世界が光で満ちる。


(魔素の流れ……見える……!)


リオは紅牙を振る。


スッ……!


空気が裂ける。


地面に細い線が入る。


(できた……!)


エルミナは微笑む。


「ええ。

 あなたはもう、

 “断つ”の片鱗を掴んでいます」



エルミナは言う。


「リオ。

 奥義の最後は“零距離”。

 相手との距離を“無”にする技術です」


リオは息を呑んだ。


(距離を……無にする……!?)


エルミナはリオの背後に立った。


「今、私はあなたの背後にいます。

 しかし――

 “零距離”を使えば、

 あなたは私の前に立てます」


リオは魔力を巡らせた。


(距離……消えろ……!)


世界が揺れる。


リオは一歩踏み出した。


スッ……!


エルミナの前に立っていた。


リオは息を呑んだ。


(本当に……距離が……消えた……!)


エルミナは微笑む。


「ええ。

 あなたはもう、

 奥義を使える準備ができています」



エルミナは言う。


「リオ。

 奥義は“技の集合体”。

 武術と剣術を融合させなさい」


リオは紅牙を構えた。


(無芯……

 無重……

 消す……

 断つ……

 零距離……

 全部……合わせる……!)


魔力が身体を巡る。


芯が消える。


重力が消える。


紅牙が消える。


世界が静かになる。


リオは踏み込んだ。


スッ……!


空気が裂ける。


地面が割れる。


世界が震える。


エルミナは息を呑んだ。


(この子……

 奥義を……完成させた……!)



リオは紅牙を構えた。


「エルミナ……

 僕の奥義……名前をつけたい」


エルミナは微笑む。


「ええ。

 あなたの技です。

 あなたが決めなさい」


リオは紅牙を見つめた。


(距離を“零”にし、

 一瞬で“断つ”。

 僕の……一撃……)


リオは言った。


「奥義――

 零閃れいせん


エルミナは微笑んだ。


「美しい名前です。

 あなたにふさわしい」



若返りの泉で回復した後、

魔素文字が浮かび上がった。


《ステータス更新》

■ 新スキル

・奥義:零閃(新規習得)

・武術(A → S)

・剣術(S → SS)

・魔力流し(極致)

・無芯(新規習得)

・無重(新規習得)

・零距離(新規習得)


■ ステータス

能力前後

STR3845

VIT3845

AGI3342

SPD3342

MP160170

INT5055

WIS5560

エルミナは言う。


「リオ。

 あなたは今日、

 “技の極致”に到達しました」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ