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上級地帯での本格修行

ヘルハウンドとの死闘から数日。

リオは紅牙・改を磨きながら、

上級地帯での戦いを思い返していた。


(あの時……僕は死にかけた……

 でも……あの恐怖があったから……

 僕は強くなれた……)


三重複合。

無詠唱。

武術と剣術の進化。

紅牙・改の強化。


すべてが“上級地帯”を意識した成長だった。


そのとき、エルミナが現れた。


「リオ。

 今日は“上級地帯での本格修行”を行います」


リオは息を呑んだ。


「本格……修行……!」


エルミナは静かに頷いた。


「ええ。

 あなたはもう、上級地帯に入る資格があります。

 しかし――

 “生き残る保証はありません”」


リオは紅牙を握りしめた。


(僕は……行く……!

 もっと強くなるために……!)



重力調整ドアを抜け、

森エリアの奥へ進む。


空気が変わる。

魔素が濃くなる。

視界が揺れる。


エルミナは言う。


「リオ。

 ここから先は“世界が敵”です」


リオは息を呑んだ。


(世界が……敵……!?)


エルミナは続ける。


「上級地帯は、

 魔素の濃度が“中級地帯の十倍”。

 重力は“自然に七倍”。

 温度は“場所によって極端に変化”。

 視界は“魔素霧”で歪む」


リオは拳を握った。


(そんな場所で……修行を……!)


エルミナは言う。


「リオ。

 一歩踏み出しなさい」


リオは深呼吸し、

境界を越えた。


その瞬間――


世界が変わった。



空気が重い。

呼吸が苦しい。

視界が揺れる。

地面が脈動している。


(これが……上級地帯……!)


魔素が濃すぎて、

身体が押しつぶされそうになる。


エルミナは言う。


「リオ。

 魔力操作を常に行いなさい。

 魔素に飲まれます」


リオは魔力を巡らせた。


(魔力……流れろ……!)


身体が軽くなる。


(すごい……!

 魔素制御で……魔素圧を抑えられる……!)


エルミナは頷いた。


「あなたは本当に……異常です」



リオは一歩踏み出した。


その瞬間――


ズドォォォン!!


地面が爆発した。


「うわっ!!」


エルミナが言う。


「リオ、気をつけて。

 上級地帯では“地面そのもの”が攻撃してきます」


「地面が……攻撃……!?」


「ええ。

 魔素が濃すぎて、

 自然現象が“魔法のように”暴走するのです」


次の瞬間――


ゴォォォォ!!


炎の柱が地面から噴き出す。


リオは跳んで避ける。


ズシッ!!


重力七倍の世界での跳躍。

だが、魔力歩法でなんとか避けた。


(これ……モンスターより……危険……!)


エルミナは言う。


「リオ。

 上級地帯では“環境そのもの”が敵。

 あなたの魔素視を使いなさい」


リオは目を閉じた。


(魔素……流れろ……!)


世界が光で満ちる。

地面の魔素の流れが見える。


(あそこ……魔素が溜まってる……!

 次に爆発するのは……あそこ……!)


リオは避けた。


ズドォォォン!!


地面が爆発した。


エルミナは微笑む。


「ええ。

 あなたはもう、上級地帯に適応し始めています」



リオは進む。


だが――


モヤァァ……


視界が白く濁る。


(これ……魔素霧……!)


エルミナは言う。


「リオ。

 魔素霧は“視界を奪う”だけでなく、

 “魔力を乱す”効果があります」


リオは魔力を巡らせた。


(魔力……乱される……!

 魔素制御で……抑えろ……!)


魔力が安定する。


(見える……!

 魔素視で……霧の向こうが……!)


エルミナは驚いたように目を見開いた。


(この子……魔素霧の中でも……視える……!?)



霧の向こうで、

何かが動いた。


リオは紅牙を構えた。


(モンスター……!?)


だが――

それはモンスターではなかった。


黒い影。

形が定まらない。

魔素が凝縮して生まれた“魔素獣”。


エルミナが言う。


「リオ、気をつけて。

 あれは“魔素獣”。

 モンスターではありません」


「モンスターじゃ……ない……?」


「ええ。

 魔素が濃すぎて、

 自然に生まれた“魔素の塊”。

 倒しても経験値は入りません」


リオは息を呑んだ。


(経験値が……入らない……!?

 でも……強い……!)


魔素獣が襲いかかる。


リオは紅牙で斬る。


ズバァッ!!


だが、霧散してすぐに再生する。


「えっ……!?」


エルミナは言う。


「魔素獣は“魔法でしか倒せません”。

 魔素を散らすのです」


リオは魔力を集めた。


「フレイム・バースト!!」


ボォォォン!!


魔素獣が霧散する。


(魔法……効く……!)



突然、空が暗くなった。


ゴゴゴゴゴ……!!


風が渦巻く。

魔素が暴れ始める。


エルミナが叫ぶ。


「リオ、伏せなさい!!

 “魔素嵐”が来ます!!」


リオは地面に伏せた。


ドォォォォォン!!


巨大な魔素の竜巻が通り過ぎる。


地面が削れ、

岩が砕け、

空気が震える。


(これ……自然現象じゃない……!

 魔法……!?

 いや……魔法より……強い……!)


エルミナは言う。


「魔素嵐は“上級魔法級”の自然現象。

 避けるしかありません」


リオは息を呑んだ。


(こんな場所で……修行を……!?)



魔素嵐が去った後、

エルミナは言う。


「リオ。

 ここからは“環境を相手に戦いなさい”。

 三重複合を使って、

 上級地帯の自然現象を“相殺”するのです」


リオは息を呑んだ。


(自然現象を……相殺……!?)


地面が爆発する。


リオは叫んだ。


「アクア・テンペスト!!」


シュバァァァァッ!!


水風土の竜巻が地面の爆発を相殺する。


炎の柱が上がる。


「スチーム・バースト!!」


ボォォォン!!


蒸気爆発で炎を相殺する。


魔素霧が濃くなる。


「フレイム・ブレイカー!!」


ドォォォン!!


火風土の爆裂で霧を吹き飛ばす。


エルミナは息を呑んだ。


(この子……

 上級地帯の自然現象を……

 三重複合で相殺している……!?)



リオは魔素視を使った。


世界が光で満ちる。


地面の魔素の流れ。

空気の魔素の流れ。

霧の魔素の流れ。

嵐の魔素の流れ。


すべてが“見える”。


(これ……!

 世界の魔素の流れ……!)


エルミナは震えた。


(まさか……

 この子……“世界樹の視界”に近づいている……!?)



リオは魔素視を使いながら、

三重複合を連続で使った。


その瞬間――

世界が揺れた。


ゴゴゴゴゴ……!!


エルミナが叫ぶ。


「リオ!!

 魔力を止めなさい!!

 四重複合の“揺らぎ”が発生しています!!」


リオは息を呑んだ。


(四重複合……!?

 僕……使ってないのに……!)


エルミナは震える声で言う。


「あなたの魔素制御が進化しすぎて、

 三重複合が“四重複合の前兆”を引き起こしているのです……!」


リオは魔力を止めた。


世界の揺らぎが収まる。


エルミナは胸を押さえた。


(この子……

 本当に……世界を揺らす存在……)



若返りの泉で回復した後、

魔素文字が浮かび上がった。


《ステータス更新》

■ 新スキル

・魔素視(B → A)

・三重複合(強化)

・魔力操作(A → S)

・重力歩法(強化)

・環境適応(新規習得)


■ ステータス

能力前後

STR3033

VIT2933

AGI2428

SPD2428

MP130145

INT4045

WIS4248

エルミナは言う。


「リオ。

 あなたは今日、

 “上級地帯に適応した戦士”になりました」


リオは紅牙を握りしめた。


「次は……上級モンスターと……本気で戦いたい!」

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