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フリーターの俺に世界が救えると思いますか?  作者: 干物


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5話


店長から電話?

とりあえず出るか。


疲れたので近くにあるベンチのような物に座ってから電話に出た。


「はい、お疲れ様です。燈黒です」

『繋がった!翔琉くん!大丈夫か!?』

「はい、なんとか大丈夫です」

『よかった〜…』


心の底から安堵したような声だ。

こんな俺のことをすごく心配してくれていたんだな。


「皆さんは無事ですか?」

『翔琉くんのおかげで全員無事や!ありがとう!』

「よかったです」


俺の気付かないところで襲われていなくてよかった。


『あの〜すみません。少しよろしいでしょうか?』


電話の向こう側で誰かが店長に話しかけたようだ。


誰と電話しているのかと聞かれているが、あまり聞き取ることができなかった。


『お電話代わりました。私、テレビ局の松浦と申します。単刀直入に聞きます。現在、貴方の周辺はどのような状況ですか?』


テレビ局?


「モンスターがたくさんいて、人がたくさん死んでいます」

『なるほど。あなたは無事なんですよね?もしかして覚醒者ですか?』

「覚醒者?」

『はい。現在、突然人ならざる力を得た人達のことを覚醒者と呼んでいるんです』


俺以外にも職業を得た人達がいるのか。


別に残念じゃないぞ?

ああいう1人だけ覚醒するのはアニメだからカッコイイだけで、現実なら絶望するだけだからな。


「それで言うと俺も覚醒者というやつですね」

『やはりそうですか。周辺に生き残っている方達はいますか?』

「今のところ見ていません」

『そうですか…ビデオ通話で周りを見せていただいてもよろしいですか?』

「わかりました」


ビデオ通話モードに切り替えると、向こう側から悲鳴のような声が聞こえた。


このあたりは血まみれだからしょうがない。


『こ、これは…今何階にいますか?』

「1階です」

『1階でこれですか!?』


この過剰な反応はなんだ?


『この場所のモンスターが発生した場所は4階にある映画館の中です!それなのに1階でこの惨状…』

「発生した場所があるんですか?」

『そうですね。目撃者によると映画館にいきなり青色の渦が現れたと思ったらそこからモンスターが押し寄せたそうです!他の場所でも同じく青色の渦からモンスターが出てきているようで…』


他の場所でもモンスター達が現れてるのか!?

ま、まぁ俺以外にも覚醒者がいるなら大丈夫か?


『この状態のまま、生存者を探していただいてもよろしいですか?』

「ビデオ通話のままってことですよね?」

『はい。無理ですか?』

「いや、まぁ大丈夫ですけど…」

『ありがとうございます!』


今の俺の実力なら片手が塞がってても大丈夫だとは思うけどやりにくいな…


「じゃあ行きますね」

「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

『今の声は!?』


悲鳴が聞こえた方に全力で走ると、ゴブリン達が女性に群がって身体を押さえつけ、服を破こうとしていた。


「あれがここのモンスターですよ」

『ひぃっ…』


電話の向こうではまた悲鳴が聞こえたが気にせずに短刀でゴブリン達を一瞬で斬りさいていった。


ステータスを上げると凄いな。

最初は両手でゴブリンの頭を刺すことでしか倒せなかったのに、今では一撃で首を跳ねたり身体を斬りさくことができた。


ていうか、まずいな。

女性の服がボロボロになっていて下着が丸見えになっている。


こんなものビデオ通話で映せないので今だけ違う場所を見せている。


「大丈夫ですか?」

「…う、うん。…大丈夫」

「そうですか。とりあえず近くの服屋に行きましょうか」

「え?…あっ!」


自分の服を見てどうなっているのか確認してから、顔を赤らめながらバッ!と身体を隠すようにした。


年齢は20前後かな?若そうだ。

いくら年下っぽくて可愛いくてもこんな状況じゃ何も思えないな…


『あ、あの!大丈夫ですか!?』

「えっ!?」

「モンスターが近付いてくるかもしれないので大きな声を出すのはやめてください」

『す、すみません。女性の方は大丈夫でしたか?』

「怪我はなさそうなので大丈夫ですよ」

『それはよかった…』


服屋は近くに色々あるのですぐに向かう。


「こっち見ないでよ?」

「わかってるよ」


気を使って敬語を使うのも疲れるので使わないことにした。


「服、勝手に着て大丈夫かな?」

「こんな状況だし大丈夫でしょ」

「あとで捕まらない?」

「そのときはそのときで」

「無責任!」


なんか、こんな状況なのに元気だなこの子…

服を選ぶのも楽しんでるし…


「これにしよーっと!」

「靴も動きやすいものを選んでおいた方がいいんじゃないか?」

「たしかに!この際欲しいものもらっちぁお〜!」


ルンルンで靴まで選びだした…


『あの〜…今大丈夫ですか?』

「はい、なんですか?」

『窃盗…ではないですよね?』

「死人が出ている状況で窃盗とか気にすることができるなんてすごいですね。こっちは生き残るのに必死なんです。目を瞑ってください」

『そ、そうですよね!失礼しました!』


自分でも暴論だとは思うが通用してしまった。

俺も欲しい靴とかあったら履いておこうかな?


「さっきから誰と話してるの?」

「テレビ局の人らしい」

「テレビ!?」

「ビデオ通話でこっちの状況を伝えてほしいみたい」

「へ、へ〜…あ!私のこと映さないで!服盗んだのバレちゃう!」

「大丈夫だって…」

「ほんと〜?でも怖いから私がスマホ持つよ」

「それは助かる」


片手がふさがっていると戦いにくいので本当に助かるが、この厨二病みたいな見た目を見られるのは恥ずかしいな…

でもこの子としても映されたくない理由はわかるし…


「ていうか名前教えてよ!私は桜井みか!職業は付与士だよ!」

「覚醒者だったのか。俺は燈黒翔琉。職業は暗殺者だ」

「うわぁ、似合うね」

「褒めてんのか?」

「褒めてる褒めてる〜」


スマホからちょっと笑い声が聞こえる。


やっぱり俺がスマホ持とうかな…



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