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The Nerima Galaxy  作者: 双鶴


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8/8

エピローグ(宅配便ドライバー)

「銀河屋?ああ、最近“ネリマ銀河ステーション”って看板に変わってたよ」


宅配便ドライバーの俺は、毎日この道を通る。

配達先は、向かいの文栄堂書店だったり、近くのマンションだったり。

でも、銀河屋の前を通るときだけは、ちょっと減速する。


なんか、気になるんだよな。


この前なんて、店の前で宇宙服みたいなの着た人が「交信中」とか言っててさ。

冷凍庫の前には「推進エンジン点検中」って札が出てた。

レジでは「銀河通貨、対応可」って書いてあったけど、Suica使えた。


店内放送は、たまに「ネリマ銀河、発進準備完了」とか流れる。

でも、客は普通にキャベツ買ってる。

なんかもう、そういう店なんだよな。


SNSじゃ「#銀河屋なう」がまだトレンド入りしてるし、

高校生が文化祭で銀河屋の映画を上映したって話も聞いた。

テレビのローカル枠で「練馬発・宇宙系スーパー」って特集もやってたっけ。


俺?

俺はただ、荷物を運んでるだけ。

でも、銀河屋の前を通るときだけは、ちょっとだけ宇宙を感じる。


今日も、店の前には誰かが立ってた。

宇宙船の発進を待ってるみたいに、空を見上げてた。


俺はエンジンをかけ直して、ゆっくり走り出す。

銀河屋の前を通り過ぎながら、心の中でつぶやいた。


「練馬って、時々、銀河になるんだよな」


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