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創世の世界作成

創世の~は大輔視点。

蒼聖の~は浩視点です。

 意識が覚醒する。


 目を開けると眼前に荒廃し、死の星となった地球に類似した星が見えた。


「此処が……オレの世界……」


 どうやらオレがいる場所は宇宙らしい、が、何をすればこうなるか分からないが所々次元の裂け目みたいな割れ目がある。


 ……もう駄目になった世界か……。


 「……で、」


 オレは何をすればいいんだ?



 うーん、と悩んでるといきなり頭に直接響く声が聞こえた。


『ようこそ新しい創造神様』

「!」


 機械的な女の人の声だ。


『今回あのクソ爺に言われて世界造りのチュートリアルをするために念話を繋げさせて貰いました、何から説明しましょう?』


 クソ爺て……。散々な言われようだなおっさん……。


「じゃあ……1から頼むよ」

『了解です。ではまず指を鳴らしながら“all reset”と唱えてください』

「ん、“all reset”」


 刹那――――、まるでファミコンの電源を消した時のようにプツンと全てが真っ白になった瞬間真っ黒になった。


 こんなにも……こんなにも容易く世界を消せるなんて――。


『次は宇宙を創りましょう、創造魔法クリエイトで創ってください』

「クリエイト? 創造魔法か? どうやるんだ?」

『“create”と、呪文を唱えながらイメージをすれば何でも創れます、ですから今回は宇宙をイメージしながら呪文を唱えてください』


 イメージね……宇宙宇宙……いやよく知らねーよ。


「適当でいっか、“create”」


 唱えた瞬間に広がる星々、それはあっという間に銀河を幾つもの創り、太陽系も創造した。


「……適当でも出来るんだな」

『神様の力なんて割と大雑把でいいんですよ』


 何だソレ。


『じゃあ次は中心となる星を決めましょう。あ、地球じゃなくてもいいですからね、貴方が選んだ星に生き物が住めるように他の設定も調整されますから』

「へ~でも俺は地球がいいかな、やっぱり故郷だし」

『そうですか、ではそう設定しておきます。次は中心となる星の細かい設定です』


 ブウンっとオレンジ色のメニュー画面のようなパネルが目の前に出現した。

 そこには星の名前を決める欄や魔法の有無などの設定をする欄が無数――多数じゃなくて――あった。


「えーと、もしかしてコレ俺が全部設定するの?」

『時間は幾らでもあります、頑張ってください』


 Noooooooooooooooo!











「やっと……終わった……」


 てか神様にも疲労感ってのはあるんだな。最後の方殆ど適当だったし特に重力なんて単位が分かんないからかなり低めに設定しちゃったきがするんだが。


『お疲れ様です、最後に右下の実行ボタンを押してください』


 実行……これか。


「実行」


 パアァっと緑色の光が地球を包む、ちなみにこれからこの世界の地球の名前は“ニホン”だ。


『これで後は偶に世界に介入したり信仰を集めたりするだけです、勿論何もせずにニート生活を送ってもいいですが』

「まあボチボチやってくよ、それよりもまだ生き物が微生物くらいしかいなくて暇なんだが」

『それでしたら時間を早送りしたらどうでしょうか、やり方は気合いです』


 ほう、早送りできるのか、しかし気合いって何だ気合いって。


「こうか……?」


ヌンッと力を込めてみた。人類が生まれた。


「すごっ!」

『だから神様の力なんて割と大雑把なんですよ』


 よし、じゃあとりあえず……


「寝る、眠い」

『まあ世界作成なんで流石に疲れますよね、おやすみなさい』

「ああ」


 そうして俺は横になって床に就いた。













 あれから500年後、俺は漸く目覚めた。


 ……いや、500年も寝るってどんだけ?


 腹は減ってないけどあれを食わないと調子がでないからあれを創造する。


 マク○ナルドのハンバーガー。


 ついにはタダで食えるようになったか、感慨深い。


 8個ほど平らげニホンの様子を見ることにする。

 どうやら今は所謂将来神話や英雄伝になるような時代だ。


 信仰を得るならここらがやりやすいよな、よし、行くか。


 俺は神様っぽいゆったりした服を創って着ると、ニホンに向かって飛び降りた。



















 さらに1500年後。


 人類が一度滅びてから1200年後だ。ふむ、時代的に中世ヨーロッパといったところだ。


 1500年前の努力のおかげで俺は見事に信仰を得ることが出来た、魔王が出てきたときには勇者にエクスカリバー的なのを渡したり、争いを無くすために各国の領土の間にバリア貼ったり、1200年前にはノアの大洪水もどきもしたな。


 確かあの時は少しやりすぎたと反省した。


 だからここ1200年間はずっとニートしてた、ぶっちゃけ放置プレイだがまだ人々の信仰は衰えてないのは感覚で分かる。



 今日も一狩り行こうかと思ってたらふいに声がかけられた。


『久しぶりじゃの大輔』

「お、おっさんだ」


 気づくと目の前に30cmくらいの小さいおっさん――創造神がいた。


『最近暇そうなお主に朗報じゃ』

「へぇ、何?」


 神様って基本暇だからな、いや、創造神は、か。


『お主の前住んどった世界からお主の世界に人間が1人トリップした』

「ほう、リアル異世界トリップか、原因は?」

『お主の世界にライアス王国ってあるじゃろ?』

「いや知らん」


 最近世界覗いてねーもん。


『あー……まぁそういう国があってじゃな?』


 うん。


『そこの国の巫女姫とやらが召喚魔法サモンを使ったのじゃ』

「成る程、まあテンプレだな、でも何でそんなことを?」


 アゴに手をやりながら問う。

 おっさんは話すとながくなるがのう、と溜め息混じりに言って、話し出した。


『まず、お主が創った神どもが現界してるぞ』

「へ~……って、はぁ!? 嘘っ! 何で!?」


 現界っていうのは普段次元の狭間に居て世界を外から管理している神様が世界に降りてくることだ。


『お主……神どもに最近給料与えとるか?』

「給料……? あ、あぁあああ!」

『はぁ、心当たりがあるようじゃな、して、給料はどれくらいの頻度であげると約束した?』

「…………500年に一回……」

『妥当な給料じゃが……お主は一体何年前から世界を見てない?』

「1200年前……」


 やべぇええええええええ!


『それで神どもはお主にアピールするために200年前から現界をしだした、しかしそれでもお主は気づかないから人々を襲い始めたぞ?』

「うわぁ……」

『その所為で神どもは人間の間で悪魔扱いじゃ、さらに混乱に乗じて封印されてた神話時代の魔王も復活、大ピンチに陥った王国は藁に縋る気持ちで召喚魔法サモンを発動したんじゃろうな』

「つまり?」

『お主が全て悪い』


 ぐはっ、キッパリと言われた。


『ちょうどいいじゃろ、どっちもパッパッと片付けて来い』


 うーん……つってもそれが終わったらまたニート生活だろうしなぁ……。


「……あ」


 そうだ。


「ちょっと冒険してくる」

『……は?』

「だからぁ、その異世界トリップしちゃった人間の物語に介入してくる、退屈しのぎになるだろ? ついでに神どもに給料渡してくればいいし」

『ほう、それは名案じゃな、行ってこい』

 俺はコクリと頷いて現界した。

こんなに長いのは初めてだ……

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