蒼聖の説明乙
前回遅くなっちゃうかもと書きながら1日で投稿です、はい
遅くなっちゃうかもとか書くと続き書きたくなるよね、え? 俺だけ?
そんなわけで若干説明の回です
「それでさ、これからどうすんの?」
モシャっとフィッシュバーガーをかじりながらメルに訊いた。
ルリはアイ(ネコVer)の食事風景を見て和んでる。
メルは飲んでいたカフェオレっぽい飲み物を置いて、答えてくれた。
「まずは火の神殿に行こうと思ってます。ここから近いですしね、それに……」
「それに?」
「昨日、火の神殿から火柱があがったという噂を聴きました、もしかしたら火の神――ブルーフェニックスが動き出したのかもしれないので」
「急ぐ必要があるってことか」
オレの言葉にメルは頷く。
確かこの世界の神は一般的に全部で8柱いる。
創造神、破壊神、聖神、火の神、水の神、雷の神、土の神、氷の神の8柱だ。
で、200年前から暴れ出したのはこの内の6柱、創造神と聖神を抜いたやつらだ。
つまり俺は6柱の神と戦わなきゃいけない……。
ちなみに例外的な神として女神もいるみたいだ。
「何故神が私たち人間を襲ったのか、その理由は明らかになっておらず、人によっては神は実は悪魔だったとか言う人も出てます」
「そりゃそうだろうな…………王族としてはどうなんだ? 悪魔だったと思うか?」
「半分半分……ですかね、信じたいですが、信じられないです」
そこまで話して、メルは再び飲み物に手をつける。
オレも食事を再開することにした。
視界の隅に、黒い尻尾が見えた。
「ニャー」
ネコVerのアイである。撫でろ、ということなのか、頭をスリ寄せてくる。
撫でる。撫でてると思い出してきた、あの白髪のイケメン、クレットを。
アイツなら、一人で神様くらい倒しちゃうんじゃないか? と。
「なあ、アイ」
「ニャン?」
首を傾げるアイ、和む……。
「クレットと連絡ってとれないか?」
*****
宿屋の一室。
『だが断る』
鈴が鳴くような透き通った声で、アイ(人間Ver)の口からそう告げられた。
だがこれは別にアイのセリフではなく、アイがクレットのセリフを代弁してるのだ。
『俺はあくまで脇役でサポートで造る者だ、主人公でメインで戦うのはお前の仕事だよ、ヒロ君』
「…………」
言ってる意味が判らない。
「どういう意味だよそれ、それに、お前が解決できるなら解決すればいいじゃねえか」
『それじゃ面白くない、それにこれはお前のためでもあるんだ』
オレのため……? くだらない、オレなんて、どうでもいいのに。
「クレットさん、私からもお願いします。どうかこの世界を救ってください」
メルが言う。てかさっきからルリ空気だなヲイ。
『だが断る……って言ってるだろ? ま、ヒロ君が人間の身で神様に勝てるくらいにはサポートしてやるから安心しろ』
…………。
何なんだこの男……救う力を持ってるのに、救わない。
これじゃまるで――――
――――傍観者――――
「……っ」
嫌なことを思い出してしまった、忘れよう。
「はあ……じゃあもういいよ、その代わりそのサポートってやつはちゃんとしろよ」
『ん、ああ任せろ。それじゃあな』
プツンとアイの口が鳴り、「ラインが切れました」と告げられた。
「……何よあのクレットってやつ……意味わかんない」
後ろで大人しく事を見ていたルリが言った。
確かに意味不明だった、今後、明かされるときは来るのか?
「とにかくこれでクレットに任せるとかいうことは出来なくなった、それで、アイ」
「うにゅ?」
トテトテと歩み寄ってくる。
そしてオレに抱きついてきた。
身長的にアイの顔がオレの腹に当たってる。
「……何?」
その状況でアイがそう訊いてきた。
とりあえず何故抱きついたかが知りたいがそれは後回しにして。
「オレと模擬戦してくれないか?」
用件を告げた。
闇の神が無いのは仕様です。
てか破壊神がそれと似たような感じだと思っててください