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第一回

「よく、この状況で同好会やろうと思うわね!」

家庭科の木村先生が呆れている。

家庭科控室を借りて授業の準備してる先生のそばでジュースとお菓子を食べながら

一応赤本開いて携帯をいじる。

「良かったよね〜皆一緒で!団体で非常階段の方へ歩いていくの

皆も目撃してたし。」サキが胸を撫で下ろしてる。

「私達が一緒ってのが、まず異色だったみたいだね。

クラスもバラバラだし。」夏希もホッとしてる。

警察連れて行かれて普通は1人づつ話聞かれたりややこしいが。

皆、団体で発見し、楊世の携帯に履歴が残り、一行が非常階段の方へ歩いていくのを学生が多く目撃してたので、

通り一遍の事情聴取で終わった。

解放されたので家庭科控室に集合したのだ。


「楊世が女と仲良さそうに歩いてると噂になってたからな、朝から。」ヒロが面白がる。

「そうかあ〜まず、そこからか!」夏希が納得する。

腹立ててたので他クラスで居座り、楊世とずっと一緒に動いてたの気にしていなかった。

夏希は木村先生の方へ目配せする。

「あっ、先生、職員室の答案まだ途中だったから出るわね。

終わったら戸締まりして鍵戻してね〜」と言いながら去る。

楊世が不審そうに見るがスルーした。

「で、皆フォルダ大丈夫?別フォルダにして携帯開いても目につかないようにして保存してある?

楊世は警官にインスタとライン確認されてたからヒヤヒヤしたよ。」夏希が楊世を見る。

「僕も!でも、通信会社の方でイジられてないのを見るからってサッと流されて良かったよ!」楊世も胸を撫でおろす。


お互いの写真を見比べる。

「ちょっとヒロ!せっかくサキに遺体見せないようにしたのに!

なんで撮ってるの?」思いっきり撮ってた!

「だって1番大事だろ?

これコードの跡だと思う。後だけ2重なってるから後から首に掛けられて絞められてるんじゃないか?」

ヒロはすでに刑事気取りだ。

「生だと無理だったと思うけど、写メだから小さいし大丈夫!」サキが引きつりながら笑う。

「首の前の方にポツポツとついてる赤い斑点みたいなのは?」楊世は拡大までして見てる…

こいつら…オカルト倶楽部の素質あるじゃん!

「それは指の跡だよ。後から絞められて反射的に手でコード掴んで抵抗しょうとして付くんだよ。」

夏希は刑事の父にTVのドラマ見てる時に教えて貰った。

サキは、変な奴等と仲間になってしまったと後悔した。

「それで抵抗とかは出来ないの?」一応、仕方ないので聞いてみる。

「無理なんだよ。反対に自分の指が自分の喉を締め付けることになる。見せるね。」夏希は立ってヒロの後ろに立つ。

と制服の胸のリボンを解いてヒロの首に後ろから巻き付けた。

やはりヒロも反射的にリボンを手でつかむ。

しかし、ヒモを締める力の方が強い。

思わずヒロも指を抜いてしまった。

「お前!何すんだよ!」ヒロが怒る。当たり前だ。

「手抜きしてコレだから。本気でやれば女でも男でも殺せる。って事だよ。」夏希が説明する。

「もしかしてコードじゃなくて制服のリボンなの?」楊世が恐る恐る遺体の首元の写真を指さす。

「もしかしたらね?

そうすると指紋ですぐ犯人が捕まりそうだけど…ゴム手されてたら凶器があるのに犯人が絞れなくなる…

なんか、その状態が1番困るらしいよ。

父が言ってた。」

夏希が説明する。

「そうか、次はゴム手を探さないといけなくなるのか?」楊世が気付く。

「かなり鬱血痕がドス黒かったから、長い時間が経ってたら証拠消されてるかもな…」皆で顔を見合わせる。

オカルト倶楽部は、犯人が早く捕まることを祈った。


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