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【ダンジョン】人助けしたら、知らんとこでバズってた件【実況】  作者: アッサムてー
お人好し掲示板実況者と名家出身の女の子
81/117

30

直後。

百人いた魔族の首が、漏れなく落ちた。

少し遅れて、その体も力を失って倒れる。


それらの光景が動画で流れると、数秒にも満たない短い時間、弾幕となっていたコメントが消えた。


やがて、


《え》


という、コメントが流れていった。

それを皮切りに、視聴者の驚きが弾幕となって画面を覆い尽くす。


《!?》

《!?》

《((( ;゜Д゜)))》

《!!??》

《!?》

《!?》

《!?》

《!!??》

《!?》

《なになに?!》

《!!!1》

《!?》

《!?》

《!?》

《!!》

《!!??》

《????》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《なんだ今の?!》

《!?》

《!?》

《!?》

《!!!!》

《!!!!》

《!?!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!!!!》

《!?》

《!!??》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《!?》

《この技って……》


驚愕のあまり、言葉を失っていた者がほとんどである。

そして、それはスレ主、スネーク、恋の三人も同じであった。

続いて、今度は楽しそうな少し茶化すような声をドローンが拾う。


「最高ランクダンジョンに、こんな形で挑むことになるなんてね」


声の主の姿を、ドローンがとらえる。

映し出されたのは、右目を眼帯で覆い、魔法を使用するための杖を持った雪華であった。

雪華は倒れた魔族を見回し、自動で回復しているものをみつける。

雪華は杖を掲げて、


聖決壊(ホーリーバースト)


呪文を唱える。

その場に巨大な魔法陣が出現する。

回復しつつあった魔族や、すでに倒れた魔族の体が塵と化して消えていく。


「ほんと、スパルタだわ」


雪華はそう呟くと三人を、というより、馬のマスクで顔を隠した冬真を見た。

そして、近づきながら彼へ声をかける。


「こんなスパルタによく耐えたわねー。

まぁ、だからこその強さかとは思ったけど」


それから、もう一度杖を掲げると、


「全回復してあげるから、感謝しなさいよ」


そう言って、三人を癒したのだった。


《せ、雪華たんだぁぁぁああ!!》

《おおおおお!!!!》

《久しぶり!!》

《おおおおお》

《(」’ω’)」オォオォオ!!!ウウゥゥアアォオ!!!!!!》

《おおおおお》

《おおおおお》

《おおおおおおおおおおおおおおおお》

《おおおおお》

《オオオオオ!!??》

《ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!》

《おかえり!!》

《雪華たん、おかえり!!》

《俺的神動画!!》

《おおおおお》

《おおおおお》

《おおおおお》

《前は回復も治癒もできなかったのに!》

《おかえり!!》

《おかありー!!》


動画のコメントも盛り上がる。

そうこうしているうちに、魔族全てが塵となって消え、アイテムが残される。


「助かったー、ありがとな」


と、1番にお礼を言ったのはスネークだった。

続いて冬真も、お礼を言う。


「ほんと、助かった。

ありがと」


最後に恋が、それに続く。

ただし、苦々しい表情ではあったが。


「……ありがとう」


「どういたしまして」


雪華は恋の表情に気づいていたが、あえて見ないふりをした。

スパルタ師匠達によって、その辺の教育も受けたのである。


「じゃ、怖ーい師匠達のノルマが残ってるし、もう行くわ。

またね」


「え、アイテムは?」


「今の私には必要ないから、そっちで好きにして」


なんて言って、雪華は本当に去ってしまう。


「おう、了解。またな」


冬真も気安く、そう返す。

そのあと、三人はドロップしたアイテムを回収していく。

そして、目的のものを見つけたのだった。


「あ、あったあった!」


スネークが巻物を拾い上げ、見せてくる。


《え、これ?》

《これが?》

《夢幻絵巻!》


そして、恋へと渡す。


「よし、じゃあ配信ここまでだな。

視聴ありがとうございましたー!」


冬真が宣言し、この日の配信は終了したのだった。

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