19
《!?》
《!?》
《!?》
《!?》
《!?》
《!?》
《!?》
《?!》
《!?》
《?!》
《!?》
驚愕、衝撃による感嘆符の弾幕で画面が埋まる。
そんな中で、考察厨のものらしきコメントが流れていく。
《とりあえず、がんばれがんばれ♡》
そのコメントに気づいた視聴者が書き込む。
《↑鬼か》
《←鬼じゃなくて、バケモノよ》
《スパルタどころのさわぎじゃない件》
《あんな技、キール使えたんか》
その間にも、冬真は持ってきた万能薬を使って持っていかれた腕と足を再生させる。
そうしてすぐに体勢を立て直すと、攻撃を仕掛けた。
「豪炎剣舞っ!」
キールに向かってダッシュする。
すれ違う。
その、一瞬。
――キンッ……――
剣を一瞬だけ、ほんの少し、たった数センチだけ抜き差しする。
抜き身にはしない。
そうして、また距離をとる。
振り返る。
キールは、そのままそこに立っていた。
鎧に少しだけ傷がついている。
その光景に、視聴者達が驚愕する。
《うっそやろ……》
《マジか((((;゜Д゜))))》
《カタ( ;´꒳`;)カタ》
《((((;゜;Д;゜;))))カタカタカタカタカタカタカタカタカタ》
《((((((((;゜Д゜))))))))ガクブルガタブル》
《((((((((;゜Д゜))))))))ガクガクブルブルガタガタブルガタガク》
《gkbr》
《((((;゜Д゜))))》
《:(´◦ω◦`):ガクブル》
《((((;゜Д゜))))ガクガクブルブル》
《((((;´・ω・`)))ガクガクブルブル》
《((((;゜Д゜))))》
《ヤベェじゃん》
《倒せるん、これ??》
《ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛》
《:(´◦ω◦`):》
《( ゜д゜)》
《Σ(・ω・ノ)ノ》
《((((;゜Д゜))))ガクガクブルブル》
《gkbr》
《gkbr》
《:( ; ´꒳` ;):ガタガタガタガタ》
《((((;゜;Д;゜;))))カタカタカタカタカタカタカタカタカタ》
《( ゜д゜)》
《( ゜д゜)》
《( ゜д゜)》
《( ゜д゜)》
《((((;゜Д゜))))》
《(((;゜ρ゜)))アワワワワ》
《…:(´;Д;`):》
《ん?》
《あれ?》
《((((;゜Д゜))))》
《おわっ!?》
《燃えたぁぁあ!!!!》
驚愕の書き込みだらけだったコメントが変化した。
それというのも、キールが炎に包まれたためだ。
《おおおおお?!》
《オオオオオ!!》
《おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!??》
《オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛!!!!》
《やったか?!》
《←フラグやめぃwww》
《フラグやん》
《やったか?はフラグ》
《ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛》
《フラグ草》
炎に包まれつつも、ゆらり、とキールが動いた。
《ダメじゃん》
《やっぱりフラグだったか》
《まだ動けるんかワレェ》
《これが魔族かぁ》
キールが剣を構える。
そして、
「灼熱領域」
そんな言葉を口にし、横一線に剣を振るう。
今度は冬真が火に包まれることとなった。
《( ゜д゜)》
《( ゜д゜)》
《( ゜д゜)》
《( ゜д゜)》
《( ゜д゜)》
《( ゜д゜)》
《メシア、黒焦げやん》
《いや、まて、よく見ろ火はメシアの周囲にだけ展開してる》
《まだ、メシア燃えてないな》
《( ゜д゜)》
《( ゜д゜)》
《( ゜д゜)》
《( ゜д゜)》
《おおおおおおおおおおおおおおおお!!??》
炎に包まれても、冬真は焦らなかった。
これくらい、毎回のことだ。
冬真も剣を構えなおす。
「魔滅の剣!!」
剣を振るう。
取り巻いていた炎が消えた。
そして、冬真は駆け出した。
まっすぐキールに向かう。
トン、と跳ぶ。
そして剣を振り上げる。
「暗渦っ!!」
大量生産品であり、改造されている剣が黒く染まる。
パチパチと弾ける何かが剣にまとわりつく。
しかし、気にせず冬真は剣を振り下ろした。
放たれたのは、漆黒の闇だ。
その闇は、キールへと真っ直ぐに降り注ぐ。
そして、彼の体を真っ二つにしたのだった。
《お、?!》
《おおおおお!!!》
《今度は、どうだ?!》
《おおおおおおおおおおおおおおおお》
《オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛!!??》
《おおおおお!!》
《おおおおお》
《おおおおお》
《おおおおおおおおおおお!?》
《ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!??》
《おおおおおおおおおおおおおおおお》
《おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!??》
《やったか?!》
《おおおお!?》
《おおおおおおおお!!??》
《←だからフラグやめぃwww》
《おおおお!!》
《おおお》
《おおおおおおおお!》
《おお!!》
《おまいらの弾幕で結果が見えねぇ》
コメントが盛り上がっているのを、冬真は確認する。
そして、一応報告する。
「勝ったぞ」
少し息が上がっていたが、視聴者はそんなこと気にしなかった。
《88888》
《8888888》
《おつかれー8888888》
《88888》
《88888888》
《8》
《88888》
《乙乙888》
《88888》
《88888》
《って、あ、動画おもたくね?》
《88888》
《8888888888》
《888888》
《お疲れー》
《88888》
《88888》
《88888888》
お疲れコメントの途中だったが、ここでサーバーが落ちてしまった。
むしろ、よくもった方だろう。
動画サイトの運営が悲鳴を上げたが、それはまた別の話である。