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さらに、一時間後。
続きとなる、三本目の動画が投稿された。
「やぁ」
《やぁ》
《やぁ》
《やぁ》
《やぁ》
《やぁ》
《やぁ》
《乙》
《うp乙》
《キタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!》
《キタキタ》
《意外と早かった》
《うp乙》
《待ってた》
《やった、新鮮な続きだ!!》
《wktk》
《ザワ……ザワ……》
《よっしゃ、続き来てる!》
「それじゃ、続きやってく。
まずは答え合わせだ」
映像から、冬真の姿が外れる。
映されたのは、
《え》
《答えって……》
《ゴブリン?!》
ゴブリンだった。
「ほかのダンジョンだと、コイツらが持ってるのナイフとか槍とか剣とかなんだけど。
どういうわけか、SSSSSランクのダンジョンになると手裏剣だったり、吹き矢だったり、弓矢だったりするんだよ。
下手すると拳銃持ってるやつもいるし」
《ゴブリンが拳銃??》
《飛び道具……》
《ちょっと待て、ゴブリン達はその拳銃何処で手に入れてるん??》
《モンスターが所持してる武器の入手経路も謎だからなぁ》
《そんなこと言ったら、なんでダンジョンの中にオーバーテクノロジーの道具があるのかも謎だらけだろ》
「この階はゴブリンが厄介だから、ゴブリンから殺せ」
《お、おう》
《なんか、気迫が違うな》
《初めて聞いたよ、ゴブリンから殺せ、なんて》
「ラミアでもサイクロプスでも、ミノタウロスでもない。
とにかく、ゴブリンから殺せ。
さもないと死ぬぞ」
《声が怖いよ》
《声音がガチだ》
《そんなに厄介なんか、SSSSSランクダンジョンのゴブリンは?》
《って、うお?!メシアの姿が消えた!!》
《:( ; 'ㅂ';):ヒェ…》
《?!》
《!?》
《!!??》
《!!!!》
《ウア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ああああああああぁぁぁ!!??》
《わあああああああああああああああああああ!!!???》
《ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!!》
《メシアが立ってた場所に、槍と手裏剣が飛んできた!!》
「こんな感じで、まさに武器の雨あられが襲ってくるんだ。
よっ、と」
《また?!》
《初見殺し、納得した》
《え、もしかしなくても、全部の階層こんな感じなん??》
「手裏剣使ってるニンジャゴブリンが厄介なんだよなぁ。
隠れ身の術使ってるから、見つけにくいし」
《ニンジャ……》
《ニンジャ??》
《ゴブリンはニンジャだった??》
《そんなゴブリンいるなんて聞いたことないぞ?!》
《まぁ、探索者連盟が一般に向けて公表してる情報はどこまで攻略できたか、くらいだからなぁ》
《探索者に向けての情報は、もうちょい詳しいぞ》
《ニンジャゴブリンは、たぶんメシアが勝手にそう呼んでるだけだと思う》
《今、探索者連盟の探索者向けの情報ページ漁ってるんだが、あったわ。ニンジャゴブリンの情報……》
《マジか……》
《そこには、隠れて攻撃してくる厄介なタイプのゴブリンがいる、って書かれてる》
《oh......》
《そ、そうか》
《ニンジャゴブリンって表記ではないな》
「まぁ、気配探れば一発で分かるんだけど……。
あそこか」
冬真は、隠れているゴブリンの居場所を探知すると、
「炎の魔弾!!」
炎の玉を打ち込んで、倒した。
続いて、ほかのゴブリン達も一掃する。
一掃した後に、
「少し情報提供しとくと、ニンジャゴブリンの位置はサーモグラフィーカメラあると直ぐにわかるよ」
《へ、へぇ》
《一応、生き物だからかな??》
「俺も最初は携帯にサーモグラフィーのアプリ入れてこの階層攻略したし。
まぁ、今は気配が分かるようになったから使ってないけど」
《そ、そうか》
《メシア△》
《SUGEEEEEEE》
そんなこんなで、十分が経過し次の階層へ進む頃に動画は一旦終わりとなった。
「そんじゃ、今回はここまで。
また後で」