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第一話 念願の異世界!?

【第一章〜第三章】は、主人公とヒロインの出会い編です

(そろそろラストスパートか……)


ワイヤレスイヤホンから流れる曲が変わった。


オレは右腕のスマートウォッチをチラッと見て時間を確認し、走るスピードを一気に上げた。






✴︎ ✴︎ ✴︎ ✴︎ ✴︎ ✴︎ ✴︎ ✴︎ ✴︎ ✴︎




マサヤはジョギングを毎朝の日課にしていた。


引きこもり生活を始めて一年が経つが、約一時間のジョギングは毎朝欠かさずに続けている。


今朝も、いつも通りにジョギングをしていたのだが……。




✴︎ ✴︎ ✴︎ ✴︎ ✴︎ ✴︎ ✴︎ ✴︎ ✴︎ ✴︎






『……助けてっ!』


「え!?」


ラストスパートをかけた直後、オレの頭の中に“少女の声“が割り込んできた。


思わず立ち止まって周りを見渡すが、それらしき“少女“の姿は見当たらない。


空耳だったのかなと思っていると、足元に大きな魔法陣が現れた。


「……えぇ!?」


光り輝く魔法陣はみるみる大きくなり、そのままオレの体を包み込む。


「こ、これって……もしかして、異世界転移か!?」




思い返せば『異世界転生・異世界転移』を何度夢に見たことだろうか。


街でトラックを見かけたら妙にテンションが上がってしまうし、何回か衝動的に“一歩“を踏み出そうとしたことだってある。


今の人生には未練も希望も無い。


ただただ、新しい世界で人生をやり直したいと願うばかり。


今の“意味のない日々“を送っている毎日からサヨナラしたかった……。




(……!?)


オレの足元から“地面“の感触が消えた!


ふわふわと宙に浮いている感覚。


(間違いない! 異世界転移だ!!)


胸が高鳴る!


テンションあがる!!


妄想が広がる!!!


いったいどんな世界が待っているんだ?


転移先はやっぱり“中世ヨーロッパ風の世界“なのだろうか……?






異世界行ったら何をする?


まずは冒険者ギルドで登録手続きか?


そうだな。男はやっぱり“冒険活劇だ“よな!


苦難を乗り越えながら強くなるような、男なら誰もが憧れる冒険者生活。




いや“ハーレム展開“も捨てがたいな。


たまたま偶然知り合ったお姫様と楽しく過ごしたい。


ふ、双子のメイドは必ず現れて欲しいな!


そうだな〜、ヒロインはショートカットでとびっきり可愛い子でお願いします。




あ〜、でもやっぱり“俺TUEEE展開“も捨てがたい。


“世界最強“も憧れるよな。


最上級の攻撃魔法に、最上級の回復魔法で無双状態。


変身魔法とかあったら面白そうだな。


滅びの呪文は……やめておこう。


そんな呪文を使う展開は望まない!




何も望んでいないのに、気がついたら“英雄“扱いされたりして。


お金と地位と名誉が転がり込んで来て、周りからチヤホヤされまくる。


“異世界生活“やっぱ最高じゃねえか!






魔法陣の光に包まれたオレは、転移中のほんの僅かな時間の中でありとあらゆる事を妄想した。


心臓バクバク。


アドレナリンどばどば。


ワクワクが止まらない!




(……あっ!)


足元に地面の感触が戻ってきた。


ついに異世界だ!


さて、いったいどんな世界にオレは降り立つんだ!?






✴︎ ✴︎ ✴︎ ✴︎ ✴︎ ✴︎ ✴︎ ✴︎ ✴︎ ✴︎






『どさっ……』


前方で何かが落ちるような音が聞こえた。


同時に、オレの足はしっかりと地面を踏みしめて“大地“に降り立つ。


眩い光が薄れてゆき、徐々に視界がハッキリしてくる。


(薄暗い場所だな……。それに、妙に熱気が充満している……)




「来たか!」

「支援魔法を頼む!!!」

「急いでっ!!」


右方向から緊迫した声が飛び込んできた。


「はぁっ!?」


(『支援魔法を頼むっ』て……どういうこと???)











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