プレイ時間:20.5時間〜
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プランツロードの一撃は、円盤盾を直撃して、たったの一発で耐久度をゼロにして崩壊させた。
その代わりに僕はほとんどダメージも受けていなかった。
しかし、これで防御手段はなくなったことになる。
あとは攻めるしかない、と決めて三段突きを連続で繰り出す。
とっさの発想で、攻撃を受けたプランツロードが横へ移動するのを計算して、こちらからも側面へ回り、より少ない動きで相手を正面に置けるようにする。
攻撃をキャンセルできないことも分かったので、こうして敵の側面に立ち位置を選べば、回避するのもギリギリで間に合う、はずだ。
どれくらいをやりあったか、体力のゲージがイエローからレッドに変わった時、プランツロードが大きく震え、崩れるように倒れると、バラバラに崩れていく。
最後に残ったのは巨大な種のようなもので、それと同時にボスを倒したことを讃える表示が出た。
そこへポップアップのメッセージで「あなたのレベルが7に上がりました」と表示され、モーションの追加の通知が三つ、連続した。
最後にテキストで「ボス撃破の報酬として「千年樹の種」を手に入れました」とある。携行の中にそのアイテムを格納すると、目の前の巨大な種の立体映像は消えた。
「一応、終わったらしいな」
背後からデギオンとアカリアがやってくる。二人とも疲れているようでもない。
「さて、セントラルへ戻ることにしよう。それとも、第2層の街へ行くか?」
そうか、僕は第1層をクリアしたんだ。
すぐには決められないでいると、セントラルに戻ろうよ、とアカリアが言った。
「仲間が生命力も体力も疲労しているのは、どうも不安だし」
そんなことを言ったアカリアが、移動は私のおごりでね、と言ってアイテムを取り出した。
それは小さなリングのようなもので、僕の知らないアイテムだった。
「なんですか、それ」
テキストで訊ねると、アカリアが答えてくれる。
「転移系アイテムの「跳躍の腕輪」ってものよ。第60層くらいで手に入る。どうも第100層まで行くと無料で転移できるアイテムもあるらしいけど、これは有料だね。ほんの10ダラーだけど」
運用もせこいよなぁ、とデギオンが言ったのに、まさに、とアカリアが応じる。
行くよ、と彼女が言った直後、周囲の像が歪み、そして周囲の光景は草原ではなく、デギオン武具店の中に変わっていた。
(続く)




