プレイ時間:15.5時間〜
プレイ時間:15.5時間〜
訓練施設に向かったのは騎兵槍キツツキがどれくらい使えるか、試したかったからだ。
訓練施設ではその場で武器を借りることもできるけど、自分の武器を使うこともできる。ここで使う限りは耐久度も寿命も影響を受けないらしい。
こんなことなら、武器を作る前に訓練施設で自分に合っているか、確かめればよかったな。
いつも通りに訓練用モンスターの強さはレベル1で、僕は初めての騎兵槍を構えた。
単発の突きを実行。命中判定を受けたモンスターが大きく後退する。
もう一回、同じことを繰り返す。やっぱりモンスターは弾かれるように後退する。
なるほど、相手を押し込む、それが騎兵槍の性質らしい。
相手を押しに押して突破したり、翻弄するような武器なのだと思う。
一人じゃあまり意味がないなぁ、大人数での戦いなら別だけど。
試しに二連続突きを実行する。二発ともが命中するけど、どうやら武器に合わせたモーションで、こちらも自然とモンスターとの間合いを詰めるように動く。
何度か確認すると、踏み込まないようにも設定できるらしいともわかった。
少しずつ僕もこのゲームを分かり始めたようだ。
そうしてから、やっと初めての三段突きを試す段になった。
狙いを定めて、モーションを起動。
少しだけ、ほんの半秒くらいの溜め時間から、僕のアバターが突進し、三度の突きを連続で放った。
おお! 本当の連続攻撃じゃないか!
この三連撃を受けた訓練用モンスターの生命力がゼロになり、アバターが消滅する。
目の前にテキストが表示され、「レベル2のモンスターに変えますか?」とある。
こうなると、どこまで通用するか、試したくもなる。
迷わずに変えるを選択し、目の前には大柄な人間程度の訓練用モンスターが出現する。
勢いそのままに、三段突きを選択。
選択したけど、訓練用モンスターが間合いを詰めて、単発攻撃を繰り出してくる。
こちらはまだ溜めの動きをしているので、身動きが取れない。攻撃を受けて、生命力が減るのと同時に、三段突きのモーションもキャンセルされていた。
おいおい、それはないだろ……。
もう一回、三段突きを繰り出そうとしたけど、同じ展開になった。
訓練用モンスターは、三段突きの弱点を教えてくれている、ということらしい。
なんか工夫があるはずだけど、すぐには思いつかない。
試しにモーションを突きではなく切るにして実行するけど、僕のアバターは騎兵槍を横に一度振るだけで、訓練用モンスターのアバターにはかすりもしなかった。
本当に突き以外では使えない武装、ってことか。
ちょっとがっかりしながら、それから三十分ほど、レベル2の訓練用モンスターと向かい合い、何の答えも出ないままになった。
救いとしてはまたも「経験時間によりステータスが向上しました」と表示が出たことだ。
俊敏性が25上がり、体力も5、上がった。
俊敏性が285というのは、どれくらい意味があるんだろう?
(続く)




