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最後にして、最大の事件


 その後、家に帰った玲奈は、これまでの事件についてまとめていた。今までに解決した事件は六つ、あと一つ解決すれば七つになる。

「智君が七つ解決すれば良いって言ってたけど、七つ解決すれば何が起きるんだろう…」

玲奈は、再び本を開いた。

「何故図られたように青波台でばかり事件が起きるんだろう…。結局この本は何…?」

玲奈がそう呟くと、本の空白のページに文字が浮かび上がった。そこには、明日、ガス爆発で家族全員が巻き込まれるという事が書かれてある。

「大変だ…、これが本当に起きたらマズイよ」

玲奈は、早速梨乃に電話をして、その事を話した。



 翌日、玲奈は梨乃と勤、それから智と一緒にその家に向かった。

「この本に書いてた家はここかな…?」

その家は特に変わった事がない普通の家で、老夫婦が暮らしていた。

「これが最後の事件になるかもしれないから、気を引き締めていこう!」

玲奈はチャイムを鳴らした。すると、老夫婦が玲奈達に気付いてやって来る。

「お嬢さん達、どうしたのかい?」

「信じてもらえないかもしれませんがね…」

勤と梨乃は、老夫婦に事細かく事情を説明した。



 勤と梨乃が老夫婦と話している横で、玲奈は庭を眺めていた。すると、縁側の下に毒々しい赤色の蜥蜴が居る事に気づいた。よく見ると、蜥蜴は口から火を吐いている。智もそれに気づき、玲奈から離れた。

「あいつ…」

「智君!何処に行くの?!」

玲奈は蜥蜴を追った智を追おうとしたが、智はいつの間にか消えていた。 

「私も行ってくる!」

梨乃も蜥蜴を追い、玲奈の目の前から消えてしまう。突然騒がしくなった二人を見て、老夫婦は不思議に思う。

「未来の事が分かるなんて…、不思議な子達だ」

「火元は確認したのに、本当に爆発事故なんて起こるのかね…?」

「何かあったら逃げましょうね!」

玲奈は老夫婦の手を握って、そう言った。




 その時、何かがぶつかるような大きな音がして、焼けるような臭いがした。玲奈達が庭に向かうと、炎を吐く蜥蜴は、いつの間にか何者かに倒されて消えていた。玲奈は梨乃が倒したのではないかと聞くが、梨乃は首を振る。

「私じゃないよ、昨日のあれは偶然だったし…」

「じゃあ誰が…?」

梨乃が周囲を探って見ると、地面にいくつか抉れた跡がある。それも小さな刃物ではなく、かなり大きなもので斬られたようだった。

「何かに斬られた跡…?」

大きな刃物、それも家庭にある包丁という大きさではない。普段目にしないようなものだ。そう考えた時、真っ先に玲奈はこの事が思いついた。

「まさか、死神の鎌とかじゃない?」

「まだ玲奈はそういうのを信じているのか?」

今まで姿を晦ましていた智が突然現れた。そして、その跡を押さえて目立たないように埋める。

「死神なんて居る訳ない。狂気に陥っているから幻覚とか見てるだけだろ?」

智は玲奈に容赦なくそう言う。最も、今の玲奈は狂気に陥っていない。それなのに、智は玲奈が狂人だと言わんばかりにそう言う。

「じゃあさ、智君はこの跡はなんだと思うの?」

「蜥蜴が暴れたんだろう」

智は立ち上がって土埃を払い、家主の人にお辞儀をした。

「お騒がせして、すみませんでした」

そして、玲奈の腕を掴んで、家を後にした。

「いくぞ、みんな」

智は玲奈に何も言わない。いや、言いたい事は沢山あるはずだが、言い出せないだけだろう。きっと、智も玲奈に対して何か思う事があるのだろう。

 何故、智は玲奈の手首を掴んでいるのか、そこまで強く当たるのか、玲奈には分からなかった。


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