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金貸しのデンタ、制裁を受ける2

『本当に、手を打つ気は無いんですね。』


『くどい!』


あ~あ、兄さんもキレたね、こりゃ。


『じゃ、デンタさん、あなた隣国から砂糖を輸入して販売されてますよね?』


『それがどうした。

別に違法な事はしてないぞ。』


そう、このデンタが砂糖の輸入販売を取り仕切っているので、より、高価な物となっているのだ。


『ええ、分かってます。

実は、このオリジョンが【砂糖大根】の栽培、精製に成功いたしまして、この度、大々的に一般販売に乗り出す事になったんですよ。』


『そ、それがどうした?』


『価格なんですが、そちらの製品を考慮して設定を高めにしようかと考えていたんですが、やっぱり止めにします。』


『・・・・。』


『うちの砂糖は、そちらの輸入品よりも安価で流通させる事が可能でしてね。

そうですね、十分の一って所ですか。

砂糖の価格は自由競争ですので、それで販売させていただきますね。』


『ふ、ふん!

どうせ粗悪品だろうが。

そんな物、すぐに破綻するに決まっておるわ!!』


『まあ、粗悪品かどうかはお客様が判断してくださいますけどね。

そうそう、うちは領主様のお宅と交流が御座いましてね。

その砂糖はすでに、領主様の食卓に上っておりますが、粗悪品扱い処か、雑味の無い甘味だとして重宝がられておりますね。』


『ま、負け惜しみを言いおって!!』


『ああ、そう言えば、領主様からデンタさんに書簡をお預かりしておりましたよ。

はい、これです。

どうぞ、お受け取り下さい。』


『一体、何を、、、。』


震える手で書簡を開き確かめている。


『!!』


顔面蒼白だな。

これって血圧は下がってるのか?上がってるのか?


『こ、こうしちゃおれん!

領主様の所に行かねば!!』


血相変えて去ってしまった。


『今の書簡は何が書いてあったんだ?』


『貸金業株の取り上げ、かな。

黒い噂が絶えなかったから、調べていたらしいよ。』


『結局、リン母娘の借金はどうなったんだ?』


『さあね。

それどころじゃなくなったみたいだし、領主様に一任するのも良いんじゃないかな?』


なんか、スッキリしないなぁ。

兄が、してやったりって顔してるから、これも想定内なんだろうが。

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