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オリジョン、婚約する



『では、リンさんはオリジョンの婚約者とし、母御はこちらでお針子として働いていただくという事で宜しいですね?』


婆ちゃんに 逆らえる人がいたら、見てみたいもんだな。


リン母娘も固まっているぞ。


『あなた方の負債は、オリジョンが解決致しますのでご安心下さい。

早速、仮婚約致しましょう。

オリジョン、この石をリンさんに。』


婆ちゃんに渡されたネックレスを、そのままリンに渡した。


『ほ、本当にそれで良いの?』


『男に二言はありませんよ。

リンさんはオリジョンの嫁になって下さい。

それとも、どなたか想う方がいるのですか?』


『え、そんな方はいませんけど、、、。』


『では、お受けしなさい。

オリジョンは中々の優良物件だと思いますよ。

家族を養う甲斐性がありますからね。

異論はございますか、母御?』


『いえ、御座いません。

私の事や借金の事を置いても、是非、オリジョン殿の嫁に迎えていただければ幸いでございます。』


『賢明な判断ですね。

今は眠れる獅子ですが、才能に溢れた子である事は保証いたしますよ。


あら、いつまでも婆が出しゃばっては、嫌われてしまいますわね。

オリジョンの兄嫁が参りましたので、食堂に参りましょう。』


婆ちゃんの独壇場だな、おい!


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