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ママゴトの道具作るようです
第2話です。
宜しくです。
『おじいさま、この端っこの木、もらっても良いですか?』
『オリジョンか。
良いが、それをどうするんだ?』
『キャサリンの遊び道具を作ろうと思ったんですけど。
加工する道具も借りますね。』
『好きに使っても良いが、怪我には気をつけろよ。』
はい、と返事をして、おもちゃ作りに取りかかった。
おじいさまは木工加工職人で、イスだとか棚だとかを作っている。
趣味が高じてなので、結構有名な職人らしいのだが、弟子も取らず、息子に後を継がせる気もない一代限りの技術と決心しているらしい。
そんな感じだから、端材はゴロゴロ転がっているし、加工に使用するノコギリやノミ、彫刻刀等も揃っている。
角ばった所を滑らかにするヤスリみたいなのもあった。
大まかに切って形作り、細かい所を削り取って調えていく。
おじいさまの道具は3歳の俺の手には大き過ぎてもて余したが、何とか満足のいく形になった。
『それはなんじゃ?』
うーん、フライパンはこの世界には無かったかな?