命は燃えている
大人に成らずに
子供は死に
大人に成れた者は
子供だった
何処かに居る筈の大人は
今や
空想の生き物だ
自らの死を
天秤で賭けて
傾いた方へ
水滴が落ちたら
ビルから落ちる
追い詰められた
賭博みたいな心情に
命は燃えている
「救ってよ 救ってよ」の声は
誰が救うのだろう
大人に成れなかった僕等は
原因しか探していない
「何で? 何で?」と
呟いている姿は
間違い無く
通り過ぎてきた時間だ
まるで
子供の頃の問いだ
夏の終わりに
消える存在は
夏祭りの終わり
道端に落ちてる
金魚の袋の中みたいに
鳥に
啄まれる事は無い
自らの道を
物差しで測り
足りないままで
決断した答えは
ビルから落ちる
悟り切った
解答みたいな心情に
命は燃えている
「痛いよ 痛いよ」の声は
誰が聞くのだろう
大人に成れなかった僕等は
子供の歌を忘れた存在
「うん うん」と
相槌だけしている姿は
間違い無く
別の事へ集中していた
まるで
子供の頃の様だ
眠りに就いた昨日と
朝起きた今日
その存在が無くなる恐怖
時間が曖昧になって
身体が覚えていた時間で
生きている
叩き終わる事を
怖いと感じない
心から全身麻酔
楽な方へ 楽な自分へ
誘導されている様に
感じてしまうから
出来上がってきた存在
きっと そうなのだろう
今日の死神は
空転の灯火 炎天下の逃避
落下している声で
地面が埋まれば
それに気が付く人は
居るかもしれない
血液の袋である人間が
どれだけ
道端へ転がるかは
わからないけれど
その上で握り締める物が
大切になったなら
全ては巻き戻っていく
命は燃えている




