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かくも楽しき(?)異世界リハビリライフ  作者: mitsuzo
第一章「異世界リハビリライフ、最高かよっ!」
19/20

【019】ルビアとの対決

挿絵(By みてみん)



――『学院マドンナ』


 それは年に一度、カセドラ王立魔法学院の『学院祭』にて開催される学院内の女性魔法士の優劣を決める大会で優勝した者に与えられる称号。


『学院マドンナ』と言う肩書きは『学院内の女性魔法士のトップ』を意味する。




 と、キーマが説明をしてくれた。


「なるほど……」

「だからお前もあまり意地を張らずにダメなときはすぐに降参するんだぞ!」

「わ、わかった。ありがとう……」


 俺はキーマから『学院マドンナ』についての説明と心配をされていた。


「キーマ君の言うとおりよ、アキラ。別にこれはケンカじゃなくてあくまで力試しなんだから無理はしないように」


 ルビアが毅然とした態度で言ってくる。


『ケンカじゃない』……という言葉とは裏腹にルビアの顔は『般若フェイス』がすでに露見していた。


「ルビア……お前、言ってることと出してるオーラや顔が矛盾してるんだが……」

「そんなことないわよ。別にこれまで騙してたことや『朝のすきんしっぷ』の仕返しだなんて……」

「…………」


 あー……やっぱ、それか!


「そ、その前にひとつ教えて欲しいんだけど……」

「? なによ?」

「魔法の使い方を……出し方を教えてもらえませんか?」

「…………はー、そうだったわね。あなた自分の意思で魔法を使ったこと無いって言ってたわね」


 ルビアは呆れ顔でそう言ったが、すぐに魔法の使い方を教えてくれた。


「まあ、別に難しいことじゃないわ。魔法を発動するときは最初に……『守護神名』 + 『~の加護のもと発動せよ』 + 『魔法名』という順番で唱えるの」

「『守護神名』……?」

「あなたや私なら『ファドライド』が守護神名よ。ちなみに私たちビクトリアス家の守護神『ファドライド』は『火神』……火の神様よ」

「ファドライド……火の神様」

「そっ。だから、『魔法名』の部分は『火属性の魔法』を当てはめるのよ。とりあえず見せてあげるわ」


 そう言うと、ルビアが右の手の平を上に向けてさっき言っていた言葉を詠唱した。


火神かしんファドライドの加護のもと発動せよ…………『火の銃撃ファイアーショット』!」


 すると、ルビアの手の平から『小さな火の玉』がポンッ! と空に向かって放たれ、上空で

消えた。


「おおっ! 魔法だっ!!」


 俺はルビアの魔法を見て感心。


 そんな感心している俺の横ではルビアが呆れ顔のままだった。


「まあ、こんな感じよ。威力は自分で調整ができるから今みたいに小さくすることもできるし、逆に大きくすることもできるわ。ただ、この魔法は初級魔法だから威力に限界があるの。だからそれ以上の威力を出したい時は中級や上級魔法を利用するって感じ……わかる?」

「なるほど、なるほど」


 確かにルビアの言うとおり難しくなさそうだ。


 というわけで早速、ルビアと同じように空に手の平を向けて魔法を試してみた。


「火神ファドライドの加護のもと発動せよ…………『火の銃撃ファイアーショット』!」


 すると、手の平から『小さな火の玉』が飛び出し、上空へと元気に飛び出していき消えた。


「おお、できた、できた! なるほどね~」


 俺が感心しているとルビアが呆れ顔から驚いた顔で聞いてきた。


「あ、あんた、飲み込みが異常にいいわね……やるじゃない」

「ま、まあね。前の世界ではゲームやアニメが好きだったから割と理解しやすかったよ」

「ゲ、ゲーム? ア、アニメ……??」

「あ、ああ、いや、何でも…………と、ところでさ~」


 と、俺はすぐに話を逸らすべく質問をした。


「『火神』『火属性の魔法』意外の魔法も試してみたいんだけど、やり方は同じ?」

「……あのね~、またそんなこと言って……いいかげんにしなさいよ、アキラ?!」

「へっ?」


 突然、ルビアが怒り出した。


「魔法はね、『一人ひとつの属性』しか使えないの! だから、苗字と名前の間にあるミドルネームは『守護神名』が入っているの!」

「そ、そうなのっ!?」

「そうなのっ!!!」


 なんと!


 この世界の長ったらしい名前にはそういう意味が含まれていたのか。


 で、でも、能力向上能力スキルアップデーターで『この世界の一般魔法のすべて』が使えるようにしたはずだし……やっぱり試してみないことには……。


 そうして俺が悩んでいるとモコが横から入ってきた。


「ほら、これ使いなさい」

「!? これは?」

「『魔法理論書』よ。この中に『一般魔法の一覧』が書かれてあるからそれで唱えてみなさいよ」

「ちょ、ちょっと、モコちゃん!! あなた本気?!」


 モコが俺に『魔法理論書』を渡すのを見てルビアが反応する。


「まあ、まあ、良いじゃないですか、ルビアさん。アっくんの好きなようにさせてみましょうよ」


 と、モコがさっきよりは割りと協力的になってくれていた。


 俺はモコから渡された『魔法理論書』を開け、その魔法名が書かれているという一覧を探した。


「そ、そんなの無意味です! ありえないことに時間潰してどうするんですか!」


 ルビアがモコに突っかかっていたが、モコはそんなルビアをスルスルっとかわしながら、


「まあ、さすがにあたしも使えるとは思ってないですけどね……はは」

「当たり前でしょ! そんなバカなことがあってたま…………っ?!」

「「「!!!!!!!」」」


 そんな言い合いをしている二人の横で俺は『全属性』の初級魔法を火属性の魔法のときと同じ規模の魔法を展開してみた。


水神すいしんマイヨールの加護のもと発動せよ…………『水の銃撃ウォーターショット』!」

大地神だいちしんグランドレイスの加護のもと発動せよ…………『大地の銃撃ストーンショット』!」

風神ふうじんベルダイトの加護のもと発動せよ…………『旋回する風塵ローリングウィンド』!」

天空神てんくうしんオーグリットの加護のもと発動せよ…………『閃光する雷撃サンダーボルト』!」


 ボンッ!


 ガガガッ!


 ビュウッ!


 バリバリッ!


 俺の手の平から上空に向かって『水の玉』や『複数の石つぶて』、『小さな竜巻』と『雷』がそれぞれ飛び出し弾けた。


「おー! やっぱりできたっ!! やっぱ能力向上能力スキルアップデーターの力は本物だったんだ!!」


 と、目をキラキラさせて盛り上がっている俺の横では四人が呆然としている。


「ま、まさか本当に、全属性の魔法が使えるなんて…………す、すごい」


 モコが少し血の気が抜けた感じの顔でボーっとしながら呟いた。


 それを皮切りにサヤやキーマも続き、驚きの感想を呟く。


「し、信じられない!……ア、アキラ君、君は一体何なんだ」

「な、何だよ、コレ…………こんなの見たことねーよ」


 そして、ルビアもまた、


「な、何、今のは?…………ウソでしょ?」


 と、目の前の現実が受け止められずにいたルビアだったが、


「……いいわ、望むところよ。アキラ、勝負しなさい」

「い、いや、ちょっと待てよ! また、俺は魔法のことは使い慣れてないから無理だって……!?」

「だから今……教えんのよっ!」


 そう言うとルビアは後方へと飛び、俺と距離を取った。そして……、


「いい? アキラ! 魔法は一度、守護神名を言えば二度目からは短縮していいからね! 『火の銃撃ファイアーショット』っ!!」


 ルビアは即座に放った魔法は俺に直撃した。


「くっ!」


 直撃の際、咄嗟に両腕をクロスさせていたので身体には当たらなかったが俺の腕は燃えていた。


「あちっ! あちっ!!」


 体育館で不良たちが放ったのと同じ『火の銃撃ファイアーショット』という魔法だったが不良たちのソレよりもルビアの火の魔法はずっと温度が高く、また簡単には消せなかった。


 すると、ルビアが俺に向かって右手を突き出し魔法を発動させる。


「『治癒ヒーラ』!」


 ルビアの右手から繰り出された魔法はどうやら回復魔法のようで、俺に纏わりついていた火を消すと同時に傷も回復してくれた。


「これが初級の回復魔法……治癒ヒーラよ。軽い物理攻撃や魔法攻撃ならダメージを回復してくれるわ」

「あ、ありがと……」

「だから、多少派手に戦っても傷は回復できるから思いっきりやり合えるわよ!」

「えええええええ~~~!!!」


 ルビアはニッコリとしながらさらに魔法を仕掛けるべく、両手を身体の真ん中に突き出すように構えた。


「これが中級魔法の…………『急進せし火炎バックドラフト』よっ!!」


 ルビアの突き出すその両手の平から『火の玉』が無数に飛び出し襲ってきた。


「うぇっ!! ちょ、ちょっと、まっ……」


 ルビアが放った『無数の火の玉』が俺に当たろうとした直前、


{警告。一般魔法の攻撃により今後負傷の恐れあり。よって、これより防御魔法『グランドフィルム』を展開します}


 あの、今朝聞いた無機質な機械声…………『能力向上能力スキルアップデーター』の『オートプロテクト機能』を告げる機械声が脳内に響き渡ると、一瞬で『虹色の膜』……あ、いや『七色の壁』って言ってたっけ? が展開。ルビアの放った『無数の火の玉』はすべて『七色の壁』に弾かれた。


「「「な、七色の壁……グランドフィルムっ!!!」」」

「!? ま、まさか、本当に……七色の壁、上級魔法の『グランドフィルム』を…………」


 モコ・サヤ・キーマ、そしてルビアたちが俺の『グランドフィルム』を見て、口をあんぐりさせながら、しばし、無言となる。


「……ふう」


 ルビアは俺の『グランドフィルム』を見るや否や、戦闘モードを解いていた…………というより、何だか、もう『戦意を喪失』していた。さっきまで勢いのあったルビアや他の三人が黙り、場に何だか重苦しい空気が流れていたので、俺はとりあえず何か喋って場を和ませようとルビアに話かけた。


「ど、どうよ、ルビア? ちゃんと『グランドフィルム』? て魔法出せた……」

「ちょっと黙ってて!!」

「ひっ!? ご、ごめん!!」


 何だかすっごく怒られました。





更新、すんごく遅れてしまい申し訳ありませんでした。

m(__)m

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