かくも楽しき（？）異世界リハビリライフ

「何をやってもうまくいかず、何をやっても空回りな男……」

そんな彼は人生に絶望し、ビルの屋上から身を投げ自殺を遂げた…………はずだったが、気がつくと不思議な空間で神様のような存在と話していた。

「自殺した命には二つの選択肢がある。ひとつは天国にある自殺者の魂をリハビリする場所へ行くこと。もうひとつは異世界にて魂をリハビリする道があるがどちらがいいかね？」

彼は『異世界』という言葉に惹かれ（オタク成分）、後者の『異世界でのリハビリライフ』を選ぶこととなる。しかも話によると『チート能力』ももらえるらしい。

「チート能力がもらえるってんなら、そっちのリハビリのほうが楽しそうじゃん！」

チート能力は確かに手に入れることとなったが、しかし、本人が思っていた以上に異世界でのリハビリライフは困難を極めることを彼はまだ知る由もなかった。