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僕の異世界転生生活冒険記  作者: 玖荷録
プロローグ
2/17

第一話 目が覚めたら体が縮んでいた

 体が思うように動かない。

 それに目もやけにぼやけて見えて物の形がはっきりとわからない。暗いか明るいかがわかる程度だ。

 僕は助かったのだろうか。随分と大怪我をしたと思っていたが後遺症が残っているのかな? 完全に死んだと思っていたが、案外死なないものなのか。


 それにしてもやけに騒がしい。聞きなれない言葉……専門用語とかそういう意味ではなく聞きなれない言語といった感じでやけに騒いでる。

 ここは病院ではないのか? 病院じゃ静かにしなきゃいけないもんじゃないの!?


 そんなことを考えていると突如誰かに持ち上げられた。

 僕は決して背が高い方ではなかったけれどこんな誰かに軽々持ち上げられる程小さな体じゃなかったはずだ。

 困惑する僕の気持ちも知らずに謎の人物は僕をかなり高く持ち上げる。

「$&%#&#$’#’)*?!$」

 僕を持ち上げた人は僕に向かって何かを話している。

 声の主(イコールで僕を持ち上げている人)は男性で僕を別の誰かに渡すと女性らしき人と嬉しそうに話しをしていた。


 僕はまた別の誰かに手渡された。

 おそらく先ほどの男性と話していた女性だろう。随分と細く長い指をしている。

 彼女は僕のお尻の方から手を伸ばし、背中を支え、反対の腕で頭を抱きかかえる。


 ……明らかにサイズがおかしい。

 先ほどから感じていた違和感だったが、僕を抱きかかえている人の手の大きさと僕の体がまるで赤ん坊と大人のように差があるのだ。


 そう赤ん坊と大人のように。


 どうやら信じがたいことに僕の体は赤ん坊、もしくはそれと同サイズの何かになっていたのだ。




 転生という言葉がある。

 意味はまぁそのままだが「生まれ変わること」。

 どうやら僕は転生したらしい。


 高校生をやっていた僕は死んで、赤ん坊の僕が今の僕ということなのだろう。


 まぁそれはいいとして。(おそらくだが)僕が転生してから三か月ほどたった。

 最初は上手く見えず、ぼんやりとした視界だったが、今では随分と見えるようになってきている。

 目が見えてくるとやはり周りが気になるものなのだが、いつも同じ部屋で寝かせれていた飽きた、ていうか暇。

 よく赤ん坊は寝るのが仕事だ、なんて言うがこれはなかなかに辛い。

 一日中寝るだけなのである。

 自分で動けるのならまだいいが、この未発達な四肢では座ることはおろか寝返りもうてないのである。

 さらに当然ながら言葉が話せない。お腹が減っただの、おむつを替えてほしいだの、いちいち泣いて母親を呼ばなければならない。


 そうだ、母親といえば、

 やはり初日に僕を抱きかかえていた女性が母親だったようだ。

 赤ん坊ってすごいね肌が敏感。触られただけで誰かわかっちゃったよ。

 僕の新しい母は綺麗な赤髪で目も赤かった。

 父親の方は金髪で青い目をしていた。

 髪の色と言語から察するに日本ではないところ、おそらくヨーロッパあたりに生まれたのだろう。英語でもないことからアメリカでもイギリスでもないのだろう。さすがに英語くらいは聞けばわかる。


 ただ母親のような真っ赤な髪を僕は見たことがなかった。赤みがかったとかではなく真っ赤。

 髪を染めたようにも見えない。根元から真っ赤だった。


 どうやら僕の新しい人生は謎が多いらしい。

 時間ならたっぷりあるんだ、ゆっくり考えていけばいい。 





ご指摘などしていただけたら幸いです

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