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掌編小説

独身貴族のレシピ

作者: 斎藤康介

「それでは今週は、『独身貴族』を作りたいと思います」


「はい、先生よろしくお願いいたします」


「材料は簡単なものなのでテレビの前のみなさんも是非作ってみてください」


「では、材料です。

 ・26歳から38歳の成人男性(一人)

 ・収入(多量)

 ・学歴(多量)

 ・ロマンチシズム(多量)

 ・安いプライド(多量)

 ・気取った趣味(少々)

 ・同期に対する競争意識(少々)

 ・食事の勘定の時だけ「ワリカンね」と言って発揮される男女平等思想(少々)

 ・よく飲む地元の友達(3人)

 ・味の違いは分からない癖に、食べ合わせと年代にこだわるワインの知識(少々)

 ・潔癖すぎる部屋(1LDK)

 ・「昔はヤンチャした」という優越感(少々)

 ・いつでも彼女はできるという思い込み(少々)

 ・生活には反映されない事へのこだわり(少々)


 あとはお好みで、猫(1~2匹)、テレビ横の観葉植物、アロマなどを用意して下さい。

 まず成人男性を強火で1時間煮込んだあと、これらの材料を入れてひと煮立ちさせれば完成です」


「成人男性を1時間煮込むんですね」


「はい、どうせ煮ても焼いても喰え(・・)ませんけど」


「……そうですか。こちらが完成した『独身貴族』になります」


「是非ご自宅でもお試しください」


「それではまた来週~」



「……ごめん中島、すぐに合コンをセッティングしてくれない。そう、すぐに!」

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