転移初日。
初投稿です。よろしくお願いします。
前略 母上様
俺が異世界に来て5年の歳月が
経過致しました。
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転移初日。
ちなみに、このプロローグは
読み飛ばして貰っても問題ない。
俺の異世界ライフとは、
余り接点がなくなる話だからだ……
原因は不明だが、
奈楼高等学校
2-Aの30人余りのクラスメイトは
見知らぬ平原に放り出された。
呆然とたたずむ者。
大人の助けが来ないか叫ぶ者。
スマホの電波を確認する者。
混沌とした状況なのだが、
一部の者は一瞬でこの状況を
察知した様子だった。
ニチャっと笑みを浮かべて
少し遠方からクラスメイトを
見てるのがソレだろう。
傍からみると、非常に感じがわるい
他の御学友もガッツポーズしていたり…
自分もしそうになったが
やはり傍から見ると感じがわるい。
しかし、よくよくみれば3割ぐらいの
クラスメイトが後方腕組み勢のような
若干感じ悪いリアクションをとっている。
なんだ、このクラス……
順応性の高さには素直に感嘆するが
まとめ役をしようという輩は、
一切でないので依然として混乱は残る。
まぁ、それに関しては
人の事は言えないのだが…
そんな混乱と傍観が交錯する中で
クラスメイトの誰か叫んだ
「ステータスオープンッ!」
司会進行よろしく
異世界で御馴染みの、女神の案内役は
我が御学友たちには不要の様である。
先の声のクラスメイトは
「白井瑠奈」
学内外でも男子人気の高い
整った容姿と流れる黒髪。
品行方正学歴優秀の女子生徒である。
「…ッシャアァァァァァァッ!」
雄叫びをあげガッツポーズを決める彼女
学園内ではみたことない
彼女の姿に驚きを覚えたが
そのリアクションをみて確信を得た。
例のアレである。
【神スキルの俺が異世界で無双する】
そんなアレである。
俺だけではなく、他のクラスメイトも
何かを察知したのであろう
口々に声を発する。
「ステータスオープンッ!」
異世界転生モノでは、
よくある光景なのだろうが
自分にしか見えないであろう
ステータスウィンドウ。
傍から見た場合
虚空を見つめて
急に笑顔になったり、悲しんだり
ブツブツ呟いたり。叫んだりする
クラスメイト達に若干の恐怖を感じるが
それに自分も混ぜて貰おう。
俺は叫んだ
「ステータスオー……プロッあぁッ!!
真横からの鈍い衝撃とともに
身体の各所から悲鳴がまるで旋律の様に聴こえた。
何度か地面と宙を往復し
現在地から1km程吹き飛ばされる
立ち上がろうとも身体は
云うことを聞かず、
その場で血反吐を吐き、
俺は 絶命した。
ご拝読ありがとうございます。
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